マネックス証券の銘柄スカウターは、投資家にとって重要な銘柄分析ツールとして注目されています。
株式市場において適切な投資先を見極めるために欠かせないスクリーニング機能を備えた「銘柄スカウター」の使い方やその効果的な活用法について、本記事では詳細に探求します。
投資家の皆さんにとって有益な情報を提供し、適切な投資判断をサポートする一助となるべく、マネックス証券「銘柄スカウター」の魅力に迫ります。
これまで「日本株版」だけでしたが、米国株や中国株の銘柄分析・選定にも利用可能になりました。
- 企業情報・業績が日本語で見れる!
- 過去5年のPER・配当利回りの推移
- 指標・業績が表・グラフで見やすい!
- 銘柄毎のアナリスト評価が見れる!
- スクリーニングが可能
本記事では、マネックス証券の銘柄スカウターの機能や特徴を解説する共に、セミナーで得た銘柄スカウターの実践的な利用方法などを解説していきます。
セミナーでは、米国株式市場の見通しや注目銘柄、長期保有参考銘柄などの解説もありましたので、その内容もシェアさせて頂きます。
マネックス証券「銘柄スカウター」について
マネックス証券の銘柄スカウターの特徴、日本株版と米国株・中国株版の違いなどを比較・解説していきます。
銘柄スカウターとは?
マネックス証券には、日本株の分析ツール「銘柄スカウター」が2017年に登場しています。
銘柄スカウターは、以下のような機能が実装されており、個別株のファンダメンタルズ分析に欠かせないツールです。
- 企業概要
- 全期間の企業業績(2007年3月期以降)
- PER・PBR・配当利回りの推移(過去5年間)
- 指標・業績の比較表
- 銘柄毎のアナリスト評価
- IR情報・決算・業績予想の修正履歴
- 10年スクリーニング
2017年の登場以来、様々な機能が実装され、現在では「銘柄・ファンダメンタルズ分析」の必須ツールとなっています!
また「マネックスTV」にて、毎月「銘柄スカウター活用術セミナー」が開催されており、銘柄スカウターの利用方法の他に、旬の銘柄の分析を人気投資家「坂本慎太郎氏(Bコミ@bucomi)」が解説しています。
銘柄スカウターの米国株・中国株版の機能
米国株・中国株版の銘柄スカウターも国内版に匹敵する機能を持ち合わせています。
- 企業概要(日本語)
- 3ヶ月毎の業績
- PER・PBR・配当利回りの推移
- 指標・業績を一覧表で比較
- アナリスト評価、ニュース等
米国企業の業績や評価が、日本語ベースで分析できる点が、かなり良いですね!
現時点で実装されていない「10年スクリーニング」等は、今後追加実装される予定との事でした!
銘柄スカウターの使い方・無料で使うには?
銘柄スカウターの使い方について解説していきます。
マネックス証券「銘柄スカウター」を無料で利用する方法・手順
銘柄スカウター(米国株版)を利用する手順は、以下のようになります。
- マネックス証券の口座開設
- 外国株取引口座の開設
- 外国株管理サイトにログイン
- 「銘柄スカウター米国株」にログイン
*中国株版へもログイン可能
マネックス証券の口座をお持ちの方であれば、無料で「銘柄スカウター」が利用可能です。
銘柄スカウターの使い方・操作手順
マネックス証券の総合口座・外国株取引口座の開設が完了したら、外国株取引口座にログインしましょう。
外国株取引口座にログインすると、下図のような画像が表示されるので「管理サイト(為替振替・口座管理)」をクリックして、先に進みます。
始めて(または久しぶりに)利用する場合は、同意事項の確認作業があります。
同意事項の確認が完了したら、画面下部のボタン「銘柄スカウター 米国株」または「銘柄スカウター 中国株」をクリックして、銘柄スカウターの画面へ移動しましょう。
以下の画面は、米国株の「銘柄スカウター」のトップ画面です。
検索窓から「銘柄の検索」、上部のタブから「銘柄比較」や「スクリーニング」「ランキング」機能などが活用できます。
銘柄スカウターの追加機能・今後の開発予定
セミナーでの開発担当者からの話に寄れば、近日中に、以下の機能の追加実装を検討しているようです。
- 10年スクリーニング
- スマートフォンの最適化
- ランキング情報強化
本家「銘柄スカウター(日本株)」も2017年10月のリリース以降、既に8回の機能追加を実装しているので、米国株・中国株版の機能追加も期待できますね!
スマホ機能の充実だけでなく、本家「銘柄スカウター(日本株)」で人気の「10年スクリーニング」の追加、「ランキング」情報の強化が予定されており、ますます期待が膨らみます。
銘柄スカウター(米国株)の使い方【マネックス証券のセミナー】
マネックス証券では、米国株・中国株の銘柄スカウターのリリースに伴い、銘柄スカウターの活用法・米国株式市場のマクロ分析・ミクロ分析に関する「セミナー」を開催しました。
銘柄スカウターの解説だけでなく、有名アナリストの岡本さんから米国株式市場の現状・銘柄の解説が聞けた点が非常に良かったです!
以下、セミナー内容などをピックアップし解説していきます。
マネックス証券の銘柄スカウターセミナー①:米国株は割高か?
結論から言うと、
- 現状は、上昇余地は少ないものの、割高とは言い難い
(S&P500のfair value:3,500ポイントを想定) - 中長期投資が有望
との事でした。
セミナー後、コロナ相場による下落で、S&P500・NYダウ共に下落したため、上昇余地は増えましたね!
また、中長期で米国株式市場が有望な理由として、以下を挙げていました。
- 好調な企業業績
- FAANG等の次世代銘柄
- 増配・自社株買い等の株主還元
- 人口増 → GDP成長
各項目について掘り下げて解説していきます。
米国企業業績の推移
日本企業が全体(日経平均株価・TOPIX採用銘柄群)として減益傾向となる中、米国企業は右肩上がりの業績をキープしています。
2021年の予想業績も増益をキープし、成長率は二桁となっています。
株式投資で重要な企業業績がしっかりしている点が、アメリカ株の高評価ポイントです!
FAANG等の次世代銘柄
米国株式市場を支えていると言っても過言でないのが、FANGに代表されるようなイノベーティブな企業です。
FANGは、米国市場で大きな存在となっているネット・ハイテク企業群の総称。
- Facebook(フェイスブック)
- Amazon(アマゾン・ドットコム)
- Net Flix(ネットフリックス)
- Google(グーグル)
の頭文字をとって「FANG(ファング)」と呼ばれています。
米国株式市場は、日本の株式市場と比較すると、新陳代謝が激しく、イノベーティブな企業が市場を押し上げています。
日本の時価総額を見ると、トヨタ等の昔ながらの企業が長年上位となっていますが、米国株式市場は、アマゾンやFacebook、アルファベット(googleの持株会社)などのネット企業の存在感が大きくなっています。
昨今でも、シェアリングエコノミー等、次世代のテーマでも、米国企業が目立っていますね!
また、日本企業と比較すると、ダイバーシティ経営(女性の役員比率など)などの経営の効率化が進んでいます。
米国企業において、女性CEOの存在は企業業績に負の効果を持つが、R&D 費用を報告していない企業を除くと、上位 5 番目までの役員に女性が含まれることは企業の業績と正の効果を持つことを報告している
引用元:RIETI-日本の労働市場における男女格差と企業業績
増配・自社株買い等の株主還元
株主還元に積極的な点も、米国株の魅力の一つです。
- 配当利回り
- 連続増配年数
- 自社株買い
→ 需給面での株価押し上げ効果
特に、増配の継続年数は、日本株式(企業)と比較して圧倒的な差があり、「AT&T」等のように「30年以上増配」を継続し、配当利回りが5%を超える企業がゴロゴロしています。
また、米国企業は、自社株にも積極的です。
発行済株式辺りの自社(インサイダー)保有率は、日本企業(0.63%)の2倍以上の「1.85%」となっており、需給面・利回り面で投資家にメリットがあります。
人口増などGDP押上要因
日本と比較すると、人口の伸びが高い点も米国株式市場が有望な要因の一つです。
基本的に、GDPの成長は「人口の伸び×生産性の伸び」で決定します。
そのため、人口の伸び・生産性の伸びが先進国で相対的に高い、アメリカ市場は有望な投資対象と言えると思います。
マネックス証券の銘柄スカウターセミナー②:長期投資の参考銘柄は?
マネックス証券のセミナーでは、米国株長期投資の参考銘柄も解説されました。
- アップル(AAPL)
- アマゾン(AMZN)
- アルファベット(GOOGL)
- ディズニー(DIS)
- ナイキ(NKE)
- ローズ(LOW)
- テスラ(TSLA)
上記銘柄で、「ローズ(LOW)」という馴染みのない銘柄が登場しましたが、こちらは「ホームデポ」のようなホームセンターを展開する企業のようです。
欧米(特にアメリカ)では、住宅価格は右肩上がりの傾向にあり、リノベーション等を繰り返す事で、住宅の価値を高められる可能性が高いため、ホームセンターは中長期で安定の業種のようです。
私が以前住んでいた欧州でも、築100年でリノベーションを行っている住宅の家賃が相場よりも高いという事もあり、日本とは違う感覚だなぁ感じました。。
マネックス証券の銘柄スカウターセミナー③:銘柄スカウターの使い方
ここまで、米国株の魅力・銘柄について解説してきましたが、敢えて米国株のデメリットを挙げるとすると「情報の不足・英語のハードル」です。
日本株の企業分析をする場合と比較して、
- 企業の情報にアクセスしにくい!
- 英語のハードルが高い!
等のデメリットがあります。
そこで、便利なのが今回登場する「銘柄スカウター(米国株・中国株)」です。
実際、マネックス証券さんが行ったアンケートでも「投資情報が少ない」点を多くの方が指摘されたようです。
米国企業の企業分析・比較が日本語ベースで行えるので、投資情報が米国株投資を始める上でのネックになっている方は、利用してみると良いでしょう。
マネックス証券「銘柄スカウター」の使い方【まとめ】
ここまで解説してきたように、マネックス証券の銘柄スカウターを利用すれば、米国株の初心者の方・英語に慣れていない方でも、自分の投資スタイルにあった銘柄を見つける事が可能です。
マネックス証券の口座を開設していれば、誰でも無料で利用可能なので、米国株投資を行う方は、口座開設を行い利用してみると良いでしょう。