NYダウ(ダウ工業株30種平均株価)は、アメリカの株式市場の動向を表す代表的な株価指数です。
ダウ平均株価とも呼ばれ、iFree NYダウインデックス等、多くのインデックスファンドのベンチマークにも採用されています。
また、NYダウと同等の投資パフォーマンスを上げることが期待されるインデックスやETF、そのお得な購入先などを解説していきます。
NYダウ(ダウ平均株価)とは?
NYダウ(ダウ工業株30種平均株価、またダウ平均株価)とは、米国のダウジョーンズ社が算出しているアメリカの主要株価指数の1つです。米国株式市場の代表的な30社から構成される株価平均型の株価指数です。
アメリカを代表する大型企業から構成されているため、アメリカの株式市場の動向を見る上で、ニュースなどでも取り上げられ、注目されている指数です。日本市場で言うところの日経平均株価のような立ち位置です。
組み入れ銘柄と構成比
NYダウの構成銘柄(全30銘柄)を見ていきます。
ゴールドマン・サックスやアップル、ディズニー、マクドナルド等、世界を代表する企業から構成されていることがわかります。
NYダウの構成銘柄
銘柄 | 構成比率 | 業種(セクター) |
---|---|---|
ゴルードマン・サックス | 7.83% | 金融 |
スリーエム | 5.87% | 資本財 |
ボーイング | 5.63% | 資本財 |
IBM | 5.63% | テクノロジー |
ユナイテッドヘルス | 5.19% | ヘルスケア |
ホームデポ | 4.56% | 消費財 |
アップル | 4.30% | テクノロジー |
マクドナルド | 3.99% | 消費者サービス |
ジョンソン&ジョンソン | 3.84% | ヘルスケア |
トラベラーズ カンパニーズ | 3.83% | 金融 |
ユナイテッドテクノロジーズ | 3.54% | 資本財 |
シェブロン | 3.51% | エネルギー |
ディズニー | 3.46% | 消費者サービス |
キャタピラー | 3.06% | 資本財 |
プロクターアンドギャンブル(P&G) | 2.85% | 消費財 |
JPモルガン・チェース | 2.84% | 金融 |
ビザ | 2.76% | 消費者サービス |
エクソン・モービル | 2.56% | エネルギー |
アメリカン・エキスプレス | 2.52% | 金融 |
イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール | 2.49% | 素材 |
ウォルマートストアーズ | 2.25% | 消費財 |
メルク | 2.07% | ヘルスケア |
マイクロソフト | 2.02% | テクノロジー |
ナイキ | 1.81% | 消費財 |
ベライゾンコミュニケーションズ | 1.57% | 電気通信 |
コカ・コーラ | 1.31% | 消費財 |
インテル | 1.15% | テクノロジー |
ファイザー | 1.08% | ヘルスケア |
シスコシステムズ | 1.08% | テクノロジー |
ゼネラル・エレクトリック(GE) | 0.94% | 資本財 |
以下、いくつかの構成銘柄をピックアップして解説していきます!
構成銘柄:アップル(APPL)
アップル(APPL)は、世界を代表する優良グローバル企業です。
iPhoneやiPadなどイノベーションにより、人々の生活スタイルを変えてしまう商品を世に送り出しています。
企業価値・ブランド力もあり、投資の神様「バフェット」氏の投資先として有名です。
私自身も、Macintoshの出会い以降、創業者のスティーブ・ジョブズのプレゼンに見せられる等、学生時代から馴染み深い企業でした。
構成銘柄:エクソン・モービル(XOM)
エクソン・モービル(英語:Exxon Mobil)社は、1882年に設立された企業(上場は1920年)です。
石油王として有名なジョン・ロックフェラー氏が設立した会社が前進となっており、1999年にエクソンとモービルが合併し、世界最大級の石油メジャーとなりました。
事業は、石油や天然ガス、また石油化学品などを行っており、資源の探鉱、生産、精製、販売など川上から川下までを手掛けています。
私たち日本人にも「エッソ」や「モービル」、「エクソン」などのガソリンスタンド等で馴染みがありますね。
構成銘柄:JPモルガン・チェース(JPM)
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM)は、世界有数の金融機関です。
日本人の方への馴染みはあまりないかもしれませんが、全世界50カ国以上に展開しています。
構成銘柄:ゴールドマン・サックス(GS)
ゴールドマン・サックス(GS)は、世界トップクラスの金融グループです。
1998年に設立された企業(上場は1999年)で、企業や富裕層だけでなく、政府機関や他の金融機関へ、資産管理や証券、投資銀行などの各種金融サービスを提供しています。
上場市場はNYSEで、米国を代表する2大株価指数「NYダウ」「S&P500」のいずれにも採用。
2013年のNYダウ組み入れ以降、高い組み入れ比率を誇っています。
構成銘柄:ホームデポ(HD)
ホームデポ(HD)は、ホームセンターとして有名な企業です。
生活用品の他、木材・塗料など住宅関連用品も取り扱っています。
構成銘柄:ゼネラル・エレクトリック(GE)
ゼネラル・エレクトリック社は、1892年に設立された老舗企業(上場は1892年)です。
エネルギー・素材・金融・電気機器・軍事・産業など、様々な事業を行う複合企業(コングロマリット)で、売上構成比は、電力部門が高く、航空機のエンジン部門が2番手となっています。
NYSEに上場しており、NYダウだけでなく、S&P500にも組み入れられる米国を代表する企業です。
構成銘柄:マクドナルド(MCD)
マクドナルド社は、1964年に設立された企業(上場は1966年)です。
ハンバーガーやポテト、飲料などのファストフードを120カ国で展開しており、約37,000店舗(うち3万店舗程度がフランチャイズ)を展開しています。昨今では、カフェ形態の「マックカフェ」なども展開しています。
上場市場はNYSEで、NYダウだけでなく、S&P500にも採用されています。
構成銘柄:ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)
ユナイテッドヘルス・グループは、1977年に設立された企業です。
医療保険会社として、企業や個人、公共機関など幅広い顧客層に医療保険プランを提供しています。また、関連分野として、医療情報管理やソフトウェア開発、さらにコンサルティングなどの事業も行っています。
構成銘柄:インテル(INTC)
インテル(INTC)は、世界最大級の半導体企業です。
半導体チップの製造・販売を行っており、パソコンのCMなどで日本人にもなじみ深い企業です。
インテル社は、1968年に設立された企業(上場は1971年)です。
ムーアの法則で知られるゴードン・ムーアと当時シリコンバレーで有名だったロバート・ノイスが共同設立した企業として、当時から注目されていました。
半導体チップの製造・販売で、PC向けに、全世界で圧倒的なシェアを誇っています。
構成銘柄:トラベラーズ・カンパニー(TRV)
業種(セクター)別構成比
次に、業種別の構成比率を確認します。金融や資本財などの大型企業が構成銘柄内に多いため、これらの業種構成比が高くなっています。
S&P500と比べると、テクノロジー関連の比率が低く、逆に金融関連の比率が高いことがわかります。
業種(セクター) | NYダウ | S&P500 |
---|---|---|
金融 | 20.7% | 17.7% |
資本財 | 19.9% | 10.2% |
消費者サービス | 14.9% | 12.1% |
テクノロジー | 14.9% | 21.7% |
ヘルスケア | 12.8% | 14.1% |
エネルギー | 6.4% | 6.5% |
消費財 | 6.3% | 9.4% |
素材 | 2.6% | 2.8% |
電気通信 | 1.6% | 2.4% |
公益事業 | 0.0% | 3.3% |
S&P500との比較
米国株式市場の動向を表す指数には、NYダウの他にS&P500があります。二つの株価指数の違いには「構成銘柄数」と「指数の算出方法」の2点があります。
項目 | NYダウ | S&P500 |
---|---|---|
構成銘柄数 | 30銘柄 | 500銘柄 |
算出方法 | 株価平均型 | 時価総額加重平均型 |
分散性の観点から考えると、構成銘柄数が多いS&P500の方が優れていると言えるかもしれません。日本市場に例えると、NYダウが日経平均株価、S&P500がTOPIXのような立ち位置と言えます。
S&P500の詳細は、以下をご参照ください。
NYダウをベンチマークとするファンド
NYダウやS&P500など米国株式市場の株価指数(インデックス)と同等の投資成果を上げることを目的とする投資信託(インデックスファンド)には、下表のようなものがあります。
ファンド名 | 信託報酬(税抜) | ベンチマーク |
---|---|---|
SBI・バンガード・S&P500インデックスファンド | 0.09264% | S&P500 |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 0.16% | S&P500 |
楽天・全米株式インデックス・ ファンド | 0.17% | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
iFree S&P500インデックス | 0.225% | S&P500 |
iFree NYダウインデックス | 0.225% | NYダウ |
たわらノーロードNYダウ | 0.225% | NYダウ |
米国株式インデックス・ファンド | 0.45% | S&P500 |
SMTダウジョーンズ・インデックス・オープン | 0.50% | NYダウ |
SMT米国株配当貴族インデックス・オープン | 0.55% | S&P500配当貴族指数 |
野村インデックスファンド・米国株式配当貴族 | 0.50% | S&P500配当貴族指数 |
i-mizuho米国株式インデックス | 0.57% | S&P500 |
eMAXIS NYダウインデックス | 0.60% | NYダウ |
手数料の安いiFree NYダウインデックスやたわらノーロードNYダウが注目を集めていますが、分散性を重視する場合、i-mizuho米国株式インデックス、また増配を長年続けている優良企業への投資は、SMT米国株配当貴族インデックス・オープンや野村インデックスファンド・米国株式配当貴族を利用しても面白いかもしれません。
iFree NYダウインデックスが注目
iFree NYダウインデックスは、iFreeシリーズのインデックスファンドです。上の表を見てもわかるように、最大の特徴は手数料の安さです。購入・売却時の手数料が無料なうえ、ファンド保有時にかかる手数料「信託報酬」が年率0.225%と超低コストとなっています。
たわらノーロードNYダウも同水準の手数料となっていますが、運用期間が短い点ので、今後のパフォーマンスは要確認ですね。
信託報酬などの投資コストは、我々投資家への確実なマイナスリターンとなり、投資パフォーマンスを悪化させます。そのため、本ファンドのように、コストの安いファンドを選ぶことが、パフォーマンス向上のために重要です。
お得な購入先は?SBI証券?楽天証券?
iFree NYダウインデックス等のファンドは、以下の金融機関で購入可能です。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、GMOクリック証券、静岡銀行
参照元:大和投資信託
購入手数料は無料なので、どこで本ファンドを購入しても差がつきません。しかし、各ネット証券で行われている「ポイント還元プログラム」の違いがあります。
ポイント還元プログラムとは、投資信託(ファンド)の保有額に応じてポイント還元されるサービスです。ポイントは、現金などに交換できるため、ポイント還元率の高いネット証券でファンドを購入することで、お得にファンドを保有することができます。
以下の表は、ネット証券のポイントプログラムの比較を行ったものです。結論から言うと、SBI証券の投信マイレージが還元率が良く利便性が高いと言えます。
証券会社 | 還元率 | 特徴 |
---|---|---|
SBI証券 | 年率0.1% (最大:年率0.24%) | 保有額1,000万円以上で還元率2倍 一部ファンドは年率0.05%の還元率 |
SMBC日興証券 | キャンペーンでANAマイルやdポイント | ANA:最大6万マイル dポイント:最大1万pt⇒ キャンペーン詳細 |
楽天証券 | 残高10万円毎に月4ポイント (最大:年率0.048%) | ポイント除外ファンドが少ない還元率は少ない |
マネックス証券 | 月平均保有額の年率0.08% (最大:年率0.08%) | 低コストのインデックスファンドはポイント除外 |
auカブコム証券 | 月平均保有額100万円につき1ポイント (最大:年率0.24%) | 月平均保有額が3000万円以上でポイント2倍 多数のポイント集計除外ファンド |
SBI証券であれば、最大0.24%(年率)のポイント還元が受けられます。ただし、本ファンドは、もともとの手数料(信託報酬)が極めて安いので、ポイントサービスが適用される証券会社がSBI証券と楽天証券のみとなっています。
SBI証券の還元率が0.05%、楽天証券の最大還元率が0.048%なので、SBI証券での購入保有がお得になります。(詳細:iFree NYダウインデックスはSBI証券での購入・保有がおトク!)ちなみに、SBI証券であれば個人型確定拠出年金(iDeCo)でも購入・保有することもできます。
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