全世界株式のインデックスファンドは、
- 米国など一つの国や地域に集中投資したい!
- 中国など新興国株式市場には投資したくない!
- 債券やREITなど他の資産にも投資したい!
などの理由から「おすすめしない!」という意見もあります。
しかし、ファンド1本で、40以上の国々の株式市場に分散投資できる全世界株式インデックスファンドは、NISAなどで積立投資を行う方にとって、大変貴重な存在です。
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全世界株式おすすめしない人の特徴と理由【5選】
全世界株式への投資は多くの利点を持つ一方、すべての投資家に適するわけではありません。
投資家の目的、リスク許容度、市場に対する意識などによって、全世界株式が向かない状況も存在します。
以下では、全世界株式に投資すべきでない人々の特徴とその背景について詳しく解説します。
- 損を出したくない人/元本割れを絶対に回避したい人
- 中国やインドなどの新興国株式市場への投資をしたくない人
- ハイリスク・ハイリターンが許容できて短期的に大きな利益を狙う人
- 特定の国や地域に集中投資したい人
- 債券やREITなど株式以外の資産クラスに投資したい人
以下、各ポイントについて見ていきます!
全世界株式おすすめしない①:損を出したくない人/元本割れを絶対に回避したい人
株式投資は市場の変動により元本割れのリスクを常に内包しています。
特に全世界株式の場合、幅広い市場に亘るため、地政学的リスクや通貨リスクなど複雑な要素が影響する場合が数多くあります。
経済危機や市場の暴落が発生したとき、投資ポートフォリオが大きく減価する可能性があるため、損失を絶対に避けたいと考える人には不向きです。
もしもあなたが投資したお金の安全性を最優先に考えるタイプであれば、定期預金や国債など、保証された利回りと元本返済が確約されている金融商品のほうが適しているでしょう。
全世界株式は市況に左右されるのが常であり、投資期間によっては元本を割り込むリスクを伴います。
したがって、資産減少の可能性に極めて敏感な人、リスクを最小限に抑えて着実に資産を増やしたい人は、全世界株式への投資を慎重に考慮すべきです。
全世界株式おすすめしない②:中国やインドなどの新興国株式市場への投資をしたくない人
全世界株式投資は新興国市場もカバーするため、中国やインドをはじめとする成長が期待される市場への露出が避けられません。
新興国市場は先進国に比べて急速な経済成長を見せる傾向がある一方で、政治的・経済的不安定要素も含んでおり、価格の変動幅が大きい特徴があります。
特定の国の政策変更、通貨価値の激変、ガバナンス問題など、新興国特有のリスクを避けたい投資家にとっては、全世界株式投資は推奨されません。
このようなリスクに晒されることを避け、安定した市場での投資を望む人は、新興国を除外した株式インデックスや地域に特化したファンドを検討するべきです。
全世界株式投資を行う際には、経済の発展段階が異なる多様な国々への投資となるため、明確な理解と、新興国市場におけるリスクへの対応策が必要です。
この点が快適ではない場合、投資範囲を絞った商品を選ぶことで、よりコントロールしやすい投資体験をすることが可能になります。
全世界株式おすすめしない③:ハイリスク・ハイリターンが許容できて短期的に大きな利益を狙う人
全世界株式は、その名のとおり地域を問わず幅広い市場の株式に分散して投資するため、個別銘柄が持つハイリスク・ハイリターンの特質を意図的に緩和します。
魅力的な投資機会を求め高収益を狙う人には、全世界株式の安定性と分散性はデメリットとして作用することがあるのです。
高いリターンを期待して短期的な取引を狙う人は、特定のセクターやテーマに焦点を当てた株式やレバレッジを効かせた金融商品に興味を持つかもしれません。
大きなリターンを目指す投資戦略は、同様に大きなリスクを伴うため、全世界株式のように分散投資が主体となる商品は合わない可能性が高いです。
全世界株式おすすめしない④:特定の国や地域に集中投資したい人
全世界株式は、その名の通り世界中の多くの国と地域に分散して投資を行いますが、特定の国や地域に集中して投資したい方には適していません。
例えば、日本の企業が好きで、特に日本市場に投資したいと思っている人の場合、日本株に特化した投資が望ましいでしょう。
全世界株式おすすめしない⑤:債券やREITなど株式以外の資産クラスに投資したい人
多様な資産クラスへの投資に興味がある人にとって、全世界株式が占める比率は投資ポートフォリオにおいて比較的大きい部分となる可能性があります。
債券、不動産投資信託(REIT)、金など、株式以外の資産クラスにも分散して投資したい場合、全世界株式だけに投資を限定するのではなく、バランスの取れたポートフォリオの構築が重要になってきます。
全世界株式は長期的な視野で、地域や銘柄によるリスクの分散を図ることにより、安定した成長を狙う投資スタイルに適しています。
そのため、短期間での運用成績の向上を最優先する場合、より市場の変動に敏感でリターンの大きい投資先を選ぶ方が良いかもしれません。
全世界株式おすすめしない?メリット【5選】
全世界株式投資とは、名の通り世界中の株式に投資することです。
多くの投資家がこの方法を選ぶ理由はそのメリットにあります。
しかし、これがなぜおすすめされないのか疑問に感じるでしょう。
以下で全世界株式投資のメリットを解説していきますが、それらを踏まえた上でなぜ一部の投資家にはおすすめしないのか、投資のゴールやリスク許容度に合致するかを考慮することが大切です。
- 40か国以上の国に分散投資ができる
- 資産配分(ポートフォリオ)のリバランスが必要ない
- 投資信託を利用すれば日本円で少額から購入できる!
- 投資信託の積立でほったらかし投資ができる!
- 投資の知識が少なくても長期的にそれなりのリターンが期待できる
以下、各メリットについて解説していきます!
全世界株式のメリット①:40か国以上の国に分散投資ができる
全世界株式投資の最大の魅力は、広範な地域にわたる分散投資が可能であることです。
この戦略によって、約40ヶ国以上の異なる市場に展開されている数千の企業の株式に投資することができます。
この広範な分散により、特定の国や地域の経済状況に左右されるリスクが抑制されます。
たとえば、アメリカや中国などの大国の株式市場が揺れ動いたとしても、全世界株式に分散投資している場合、他の国々の市場が不振を補う可能性があります。
そのため、国際的な政治的緊張が高まる局面や地域特有の経済危機が発生した際も、ポートフォリオ全体の安定性を維持しやすくなります。
さらに、成長する新興市場にも自然とエクスポージャーを持つことができ、世界的な経済成長の恩恵にも参加することが可能です。
全世界株式のメリット②:資産配分(ポートフォリオ)のリバランスが必要ない
多様な資産クラスに分散して投資する際、重要なプロセスの一つがポートフォリオのリバランスです。
だが、全世界株式への投資を行う場合、このリバランスの手間を省くことができます。
ポートフォリオを定期的に見直してバランスを取り直す必要がなくなる理由は、全世界株式のファンドが既にグローバルな市場状況に従って配分されており、それぞれの市場の変動に対して自動的に調整されるからです。
各国の株式市場の重さが、世界経済におけるその重要性を反映しており、時代と共に変化する市場についている投資家の手間を削減します。
たとえば、新興国の市場規模が拡大すれば、投資するファンドの中のウェイトもそれに応じて増加し、自動的に最新の世界経済構造に合わせることができるのです。
ファンドマネージャーがこれを代わりに行ってくれるため、投資家は市場の細かな変動に神経をすり減らす必要もありません。
全世界株式のメリット③:投資信託を利用すれば日本円で少額から購入できる!
多くの人が投資を始める際に心配するのは、最初の投資額が多すぎることです。
しかし、全世界株式への投資を行う投資信託は日本円で少額から購入できるものも多く、初心者にも手が届きやすいのが魅力です。
これにより、投資の門戸が広がり、多くの個人投資家が世界経済の成長に参加できるようになります。
国内外の多様な株式に投資することができる投資信託は、幅広い層に支持され、いつでも、どこでも、手軽に世界の経済動向に伴走することができます。
さらに、通貨リスクに晒されることなく日本円で投資することができるため、為替変動の影響を受けたくない投資家にとってもメリットが大きいです。
全世界株式のメリット④:投資信託の積立でほったらかし投資ができる!
投資信託を利用した積立投資は、「ほったらかし投資」の代名詞ともいえます。
全世界株式に投資するファンドを選べば、一定の金額を定期的に投じることで、じわじわと資産を増やしていくことができます。
市場の波に乗るために日々の株価の変動に一喜一憂する必要もなく、積立を続けるだけで世界経済の成長に連動する長期的な資産形成が可能です。
時間分散投資の考えに基づき、積立投資を行うことで平均取得単価を下げながら投資することができるため、市場の局面を予測することなく、コツコツと資産を築いていくことができます。
また、複雑な運用知識がなくても、専門家が管理する全世界株式ファンドに任せることによって、効率的な資産形成が期待できるのです。
全世界株式のメリット⑤:投資の知識が少なくても長期的にそれなりのリターンが期待できる
投資を始めるにあたって、特定の株式や経済状況を深く分析する知識や時間がない人にとって、全世界株式への投資は最適な選択肢です。
あらゆる国の株式市場に分散して投資しているため、個別の企業分析や市場のトレンドを追う必要がありません。
長期的な視点で見れば、世界経済は成長する傾向にあり、それに伴い全世界株式も成長すると考えられています。
歴史的なデータをみると、長期的には株式市場は上昇するという傾向が示されています。
全世界株式に投資することで、そのような市場の平均的なリターンを享受することができるのです。
もちろん、損失が発生するリスクもゼロではありませんが、分散投資によるリスクヘッジと長期的な視点が、それなりのリターンをもたらすと予想されるのです。
全世界株式おすすめしない?投資の注意点・デメリットは?
世界中の国と地域に分散投資する全世界株式は選択肢の一つですが、一部の投資家からは必ずしもおすすめできないという声もあります。
なぜ全世界株式への投資が適さないとされるのか、注意点やデメリットを深掘りしてみましょう。
- 全世界へ分散投資するため成長率が低い国の株式も含まれてしまう
- S&P500など米国株式市場よりもリターンが低い年・期間も多い
- 日本円と米ドルなど為替レートの変動の影響を受けやすい
- 組み込み銘柄数は多いがリスクがそこまで下がらない
以下、それぞれの注意点について解説していきます!
全世界株式おすすめしない注意点①:全世界へ分散投資するため成長率が低い国の株式も含まれてしまう
全世界株式に投資する最大の目的は、リスク分散を図ることです。
しかし、世界中の株式市場に投資するという性質上、経済成長率が低い国々の株式もポートフォリオに組み入れられ、投資リターンを圧迫する原因となり得ます。
経済成長が鈍い国の企業は、利益の増加や株価の上昇が限定的であり、全体としての成長の牽引力が弱まる可能性があります。
また、政治リスクや通貨の不安定性など、各国の事情による株価変動も無視できません。
さらに、世界経済の中で成長著しい新興国でも、それらを盛り込むインデックスのウエイトは限定的であり、その成長が全世界株式全体のパフォーマンスに十分に反映されない可能性もあります。
特定国や地域に集中投資する場合と比較すると、全体の成長率は抑制されがちと言えます。
全世界株式おすすめしない注意点②:S&P500など米国株式市場よりもリターンが低い年・期間も多い
統計的に見て、特に米国株式市場は長期間にわたり好調なリターンを記録していることが多いです。
中でもS&P500指数は、世界の数ある株式指数の中でも特に高いリターンを示すことで知られています。
そのため、全世界株式への投資が、米国株に比べてリターンが劣る年や期間が存在します。
世界の多くの国や地域が経済的に米国と同じように成長するとは限らず、その結果、全世界株式のリターンが米国株単独に投資するよりも低かったり、時には負のリターンになることさえあります。
市場の変動に強い米国の大手企業に集中投資することで、より高いリターンを追求したい投資家も少なくありません。
全世界株式おすすめしない注意点③:日本円と米ドルなど為替レートの変動の影響を受けやすい
全世界株式への投資は、複数の通貨にわたるため、為替レートの変動リスクを常に抱えています。
日本の投資家が全世界株式に投資する場合、資産の基準となるのは日本円ですが、投資対象が外国の株であるため、それらの通貨での価格変動が直接影響してきます。
例えば日本円が強気に推移している時、ドル建てやユーロ建ての株式が増益していても、為替の変動がその利益を帳消しにし、場合によっては損失につながることもあります。
逆に円安の場合は、実質のリターンが増加する可能性もありますが、このように為替の変動は予測が困難で、リスク管理が不可欠です。
全世界株式おすすめしない注意点④:組み込み銘柄数は多いがリスクがそこまで下がらない
全世界株式への分散投資は組み込みの銘柄数が多く、一見するとリスクが低下するかのように思えますが、実際にはその効果は限定的です。
多数の銘柄に分散投資しても、グローバルな市場は連動して動くことが多く、一部の市場のショックが他の市場に波及することも少なくありません。
また、何千という銘柄に分散することで、個々の銘柄の良いパフォーマンスが全体のリターンに大きなインパクトを与えにくく、結果として市場全体の平均的なリターンに近づきます。
特定の優良株や成長株に集中して大きなリターンを狙う戦略とは異なり、全体の平均的な成果を得ることになります。
【全世界株式】おすすめしない?インデックスファンドやETFは?
全世界株式に投資する方法として、インデックスファンドやETFはよく選択肢として挙げられますが、必ずしも全ての投資家におすすめできるわけではありません。
投資対象となる全世界株式への投資は分散とシンプルさの面で優れていますが、市場の変動に強く左右されるためリスク許容度が低い人には向かない可能性が。
また、地域や業種への偏りを避けたいと考える場合も実際のファンド選びが重要です。
- 全世界株式インデックスファンドのおすすめは?
- 全世界株式に連動するETFのおすすめは?VT?
- 全世界株式インデックスファンドとETFの違いは?
以下、各ポイントについて、一つずつ見ていきます!
全世界株式インデックスファンドのおすすめは?
投資の一環として全世界株式にアクセスしたい場合、インデックスファンドは優れた選択肢になることが多いです。
特定の指数に連動するように設計されたインデックスファンドは、その指数がカバーする市場に含まれる全銘柄へ自動的に投資し、投資家が単独で同様の分散投資を行うのが困難であることを考えると、手軽な方法と言えます。
さらに、低コストが魅力でもあり、長期間保有することでコストのメリットが最大化される傾向があるため、利益の最大化を期待する人には特に適しています。
ただし、全世界をカバーするインデックスファンドを選ぶ際には、管理費用率(信託報酬)の低さ、ファンドの規模、追跡誤差の小ささなどを評価基準として考慮することが重要です。
関連ページ:全世界株式インデックスファンドのおすすめは?手数料やベンチマーク、ネット証券も比較!
全世界株式に連動するETFのおすすめは?VT?
ETF(上場投資信託)は、インデックスファンドに似ていますが、株式と同様に取引所で取引され、投資家にとってはより柔軟性のある選択肢を提供します。
全世界の株式市場に投資するETFとして知られるVT(バンガード トータル ワールド ストック ETF)は、多くの投資家に人気のあるオプションです。
VTは世界中の多くの国と地域の株式を網羅しており、一つのファンドで世界中の株式市場へと分散投資が可能です。
投資家が一つの商品でグローバルな投資分散を達成するため、シンプルで効果的な投資方法としておすすめされることが多いです。
しかし、ETFの場合はインデックスファンドよりも取引コストがかかる場合があるため、取引頻度や投資額などによってはコスト面での検討も必要です。
全世界株式インデックスファンドとETFの違いは?
全世界株式に投資するための手段としてのインデックスファンドとETFは、いくつかの重要な違いがあります。
インデックスファンドは基本的にインデックスに連動するパフォーマンスを目指して運用され、通常は証券会社や金融機関を通じて投資します。
そのため取引時間内の価格変動に左右されることなく、一日の終わりの価格で売買が行われます。
これに対してETFは株式同様に取引所で取引されるため、市場の開いている間はいつでも売買が可能で、リアルタイムの価格で取引できる利点があります。
しかし、取引に際しては売買スプレッドや取引手数料が発生するため、特に取引頻度が高い投資家にとってはコストが気になるところです。
また、ETFはインデックスファンドと比較して流動性が高いため、短期の投資戦略には向いていますが、長期投資の場合ではその利点が薄れる可能性もあります。
投資スタイルや目的に合わせて、これらの特性を理解し選択することが重要です。
全世界株式おすすめしない【まとめ】オルカンのデメリットは?
まとめとして、全世界株式のおすすめに関してメリットとデメリットを考慮する必要があります。
まず、全世界株式のデメリットとして、以下の理由が挙げられます。
第一に、全世界株式投資の大半がアメリカへの投資になることが挙げられます。
これにより、投資が偏ってしまい、リスクの分散がうまく行われない可能性があります。
第二に、成長性の低い国や高齢化が進んでいる国も含まれるため、投資先の選択肢が限られることがあります。
第三に、分散していても暴落リスクはあまり変わらないという点があります。
全世界株式に投資している場合でも、市場全体の動きによっては大きな損失を被る可能性があります。
第四に、全世界株式投資から大きな利益を期待することは難しいと言えます。
市場全体の平均的な成長率に追従するため、個別銘柄の成績に比べてパフォーマンスが低くなることがあります。
一方、全世界株式投資のメリットとしては、以下の点が挙げられます。
第一に、世界的に分散投資ができるという点です。
複数の国や地域に投資することで、リスクを均等に分散することができます。
第二に、自動リバランスによって、ほったらかし投資ができるという点です。
投資比率を自動的に調整することで、投資ポートフォリオを最適な状態に保つことができます。
以上のように、全世界株式投資はメリットとデメリットを兼ね備えています。
投資を検討する際には、自身の投資目的やリスク許容度に合わせて慎重に判断することが重要です。
また、全世界株式投資を行う場合には、インデックスファンドやETFといった運用方法も検討することをおすすめします。
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