MSCI米国インデックス(指数)は、米国株式市場の動向を表す株価指数です。米国株式時価総額のおよそ8割をカバーしており、UBS ETF米国株(1393)等のベンチマークにもなっています。
本ページでは、MSCI米国インデックス(指数)の特徴や構成銘柄・業種構成比、またアメリカの他の株価指数との比較を行い、さらに本指数と同等の投資パフォーマンスを上げることが期待されるETFや、そのお得な購入先なども解説していきます。(MSCIのデータ参照)
MSCI米国インデックス(指数)とは?
MSCI米国インデックス(指数)とは、モルガン スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)が算出している米国の株価指数で、米国株式市場に上場する約850銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型の株価指数です。
米国の主要な大型・中型株を含み、米国株式市場時価総額の約80%をカバーしています。米国の代表的な株価指数には、NYダウやS&P500がありますが、本指数はS&P500に似た性質をもつ株価指数です。
組み入れ銘柄と構成比
MSCI米国インデックスの構成銘柄の組入上位銘柄の顔ぶれを見ていきます。アップルやマイクロソフト、Facebookなどの有名ハイテク企業が名を連ねています。アルファベットは、googleの持ち株会社です。A株が議決権のあるもの、C株が議決権が無いものです。
構成上位銘柄
銘柄 | 構成比 | 業種(セクター) |
---|---|---|
アップル | 3.57% | テクノロジー |
マイクロソフト | 2.36% | テクノロジー |
アマゾン | 1.74% | 消費者サービス |
1.64% | 情報技術 | |
エクソン・モービル | 1.58% | エネルギー |
ジョンソン&ジョンソン | 1.56% | ヘルスケア |
JPモルガン・チェース | 1.45% | 金融 |
アルファベットC | 1.31% | テクノロジー |
アルファベット | 1.28% | テクノロジー |
ウェルズファーゴ | 1.20% | 金融 |
業種(セクター)別構成比
次に、業種別の構成比率を確認します。情報技術やヘルスケアなど米国が世界を牽引する業種の割合が高くなっています。米国の主要株価指数と比べると、S&P500の業種別構成比率と同様の傾向となっています。NYダウと比べると、金融や資本財セクターが若干低めとなっています。
業種別の構成比率
業種(セクター) | MSCI米国指数 | S&P500 | NYダウ |
---|---|---|---|
情報技術 | 22.5% | 21.7% | 14.9% |
金融 | 17.0% | 17.7% | 20.7% |
ヘルスケア | 13.9% | 14.1% | 12.8% |
消費者サービス | 13.1% | 12.1% | 14.9% |
資本財 | 9.7% | 10.2% | 19.9% |
消費財 | 9.2% | 9.4% | 6.3% |
エネルギー | 6.3% | 6.5% | 6.4% |
公益事業 | 3.2% | 3.3% | 0.0% |
素材 | 3.0% | 2.8% | 2.6% |
電気通信 | 2.3% | 2.4% | 1.6% |
MSCI米国インデックス等の米国株式ETF
MSCI米国インデックスなど米国株式市場の株価指数をベンチマークとするETFには、下表のようなものがあります。ETFということで、インデックスファンドよりも信託報酬(経費率)が割安になっています。
米国の株価指数をベンチマークとするETF一覧・比較
銘柄名(コード・ティッカー) | 信託報酬 (経費率) | ベンチマーク | 種類 |
---|---|---|---|
バンガード・S&P500ETF(VOO) | 0.03% | S&P500 | 米国ETF |
バンガード・トータル・ストック・ マーケットETF(VTI) | 0.03% | CRSP USトータル・ マーケット・インデックス | 米国ETF |
iシェアーズS&P500ETF(IVV) | 0.04% | S&P500 | 米国ETF |
SPDR S&P500 ETF(1557) | 0.095% | S&P500 | 国内ETF |
UBS ETF米国株(1393) | 0.14% | MSCI米国インデックス | 国内ETF |
Simple-X NYダウ・ジョーンズ・ インデックス上場投信(1679) | 0.15% | NYダウ | 国内ETF |
上場インデックスファンド米国株式 (1547) | 0.16% | S&P500 | 国内ETF |
⇒ 米国・アメリカ株が投資対象のETFやインデックスファンドの比較・一覧
本指数をベンチマークするETFには、UBS ETF米国株(1393)がありますが、信託報酬が他のETFと比べて割高になっています。
注目は、経費率(信託報酬)0.04%のiシェアーズS&P500ETF(IVV)やバンガード・S&P500ETF(VOO)、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)の3本です。他ETFと比べて、圧倒的な低コストです。
VOOとVTIの違いは、構成銘柄数とその比率です(ベンチマークの違いによる)。VOOは、S&P500に含まれる米国主要500社だけが投資対象です。一方、VTIは、S&P500の採用銘柄に加えて、米国市場に上場する中小型株式も含まれています。そのため、VTIの方がカバー範囲が広くなっています。
ちなみ、両者の過去10年のパフォーマンスは、ほとんど変わりません(下表参照)。個人的には、構成銘柄数が多く分散性もあり、中小型株の成長も取り込めるVTIが好みです。
上では、米国ETFを紹介しましたが、国内のETFの方が良いという方は、SPDR S&P500 ETF(1557)が良いでしょう。国内株式同様に売買ができるうえ、auカブコム証券であれば、売買手数料無料(フリーETF)で取引できます。
米国ETFのお得な購入先
バンガードETFなどの米国ETFは、手数料の安いネット証券で取引を行うのが良いでしょう。ネット証券では、SBI証券・楽天証券・マネックス証券の3社で米国ETFの取引が行えます。3社で最も手数料が安いのがSBI証券です。
米国ETFを取引する場合、ETFの売買時に係る手数料「売買手数料」、また日本円を米ドルに両替するための「為替手数料」の2種類の手数料(コスト)がかかります。米国ETFは米ドルで売買しなくてはいけないので、売買手数料の他に為替手数料がかかります。
米国ETFの取引にかかる手数料:
- 売買手数料:米国ETFを売買する際にかかる手数料
- 為替手数料:日本円を米ドルに両替する手数料
以下の表は、米国ETFの取り扱いを行っているネット証券の売買手数料・為替手数料を比較したものです。売買手数料は、SBI証券とマネックス証券が同水準の安さですが、為替手数料はSBI証券の方が安いことがわかります。そのため、取引にかかるトータルコスト(売買手数料+為替手数料)は、SBI証券が最も安くなります。
証券会社 | 売買手数料 | 為替手数料 (1ドル両替あたり) |
---|---|---|
DMM.com証券 | 無料(0円) | 0.25円 |
SBI証券 | 約定額の0.45% ・最低0ドル ・最大20ドル |
|
マネックス証券 | ||
楽天証券 |
為替手数料が安くなる住信SBIネット銀行は、SBI証券の口座開設時に、カンタンに同時口座開設ができます。サービスも連携していて使いやすくなっています。また、SBI証券のNISA口座であれば、買付手数料が無料になる点も大きなメリットです。
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また、住信SBIネット銀行の同時口座開設の方法などは、以下もご参照ください。
NISAなら積立でも買付手数料無料
海外ETFは、手数料がインデックスファンドや国内ETFと比べて割高であるため、小額積立はもったいないと思うかもしれません。実際、私もそう考えていました。しかし、NISA口座を利用すれば手数料無料で買付・積立ができるようになりました。
SBI証券・楽天証券・マネックス証券のどのNISA口座でも海外ETFの買付手数料が無料になります。そのため、小額積立を行いたい方は、これらのネット証券を選ぶと良いでしょう。
私自身は、元々の手数料が安く済むSBI証券を利用しています。NISA枠(年間120万円の上限)をはみ出たとしても割安な手数料でバンガードなどの米国ETFが購入できます。
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また、SBI証券の詳細やNISA口座の特徴は、以下をご参照ください。
SBI証券は、海外ETFだけでなく、投資信託や米国株の品揃えが良く、コストも業界最安水準です。また、投信マイレージやIPOチャレンジポイント、PTSなど、様々な独自のメリットがあります。口座開設費・維持費は無料ですので、口座を持っていない方は、この機会に口座を開設してみると良いかもしれません。
SBI証券の特徴 | |
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SBI証券 |
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また、本ブログでのSBI証券の評価・解説は、以下をご参照ください。
- SBI証券の株式売買手数料(NISAは無料)と他ネット証券との比較
- 投信マイレージとは?SBI証券が投資信託(ファンド)を保有するのに一番おトクな秘密
- SBI証券のIPO抽選ルール
- SBI証券NISA口座の特徴は?手数料・キャンペーン・口座開設(住民票代行サービス)など
- SBI証券で株主優待投資をするメリット・デメリット