UBS ETF米国株(MSCI米国)は、アメリカの主要企業に投資することを目的としたETFです。年率0.14%の手数料で米国株式市場に上場する約850銘柄に分散投資が行えます。
本ページでは、UBS ETF米国株(証券コード:1393)の特徴や構成銘柄、手数料、また他ETFとの比較を行います。また、手数料を抑えて本ETFを購入できる証券会社なども解説します。
UBS ETF米国株(MSCI米国)【1393】とは?
UBS ETF米国株(MSCI米国)【証券コード:1393】は、米国株式市場への投資を目的としたETFです。MSCI米国インデックスをベンチマークしており、アップルやマイクロソフトなど米国の850銘柄から構成されています。UBS ETFシリーズの1つです。
以下、本ETFの手数料や構成比率、分配金や米国株を投資対象とするETFとの比較などを行います。(ETFのデータはUBSを参照)
コスト:売買手数料・信託報酬
本ETFの売買手数料は、国内株式同様の売買手数料がかかります。手数料が安い証券会社は、購入代金が10万円以下なら松井証券、それ以上ならむさし証券(トレジャーネット)です。また、GMOクリック証券であれば、で売買手数料実質無料にもできます。
また、ETF保有時にかかる手数料「信託報酬」は、年率0.14%(税抜)となっています。
UBS ETF米国株の手数料一覧
項目 | 手数料が発生する タイミング | 手数料(税抜) |
---|---|---|
売買手数料 | ETF売買時 | 国内株式同様の手数料 |
信託報酬 | ETF保有時 | 年率0.14% |
構成銘柄(米国株)の比率は?
次に、本ETFにどのような銘柄が組み込まれているか見ていきます。本ETFは、MSCI米国インデックスをベンチマークとしており、約850銘柄から構成されています。構成銘柄の上位10銘柄の構成比率は、以下のようになっています。
構成銘柄上位10銘柄の比率
銘柄 | 構成比 | 業種(セクター) |
---|---|---|
アップル | 3.60% | テクノロジー |
マイクロソフト | 2.29% | テクノロジー |
アマゾン | 1.68% | 消費者サービス |
エクソン・モービル | 1.60% | エネルギー |
ジョンソン&ジョンソン | 1.59% | ヘルスケア |
1.56% | 情報技術 | |
JPモルガン・チェース | 1.48% | 金融 |
ウェルズファーゴ | 1.25% | 金融 |
ゼネラル・エレクトリック(GE) | 1.24% | 資本財 |
アルファベット | 1.21% | テクノロジー |
アップルやマイクロソフト、アマゾンなど全世界でも有名な企業が多く組み込まれています。傾向としては、米国の代表的な株価指数である「S&P500」と似ています。
参考 MSCI米国インデックスの詳細は、以下をご参照ください。
https://money-laboratory-ryoma.net/msci-us-index/
分配金(配当金)・利回り
本ETFの決算は年2回(1、7月)です。直近の分配金は、1.26ドル(利回り約2.08%)とそれなりの配当利回りとなっています。また、UBS ETF東証シリーズは、ルクセンブルク籍のJDRのため現地課税分がない点は利点の一つと言えます。米国籍ETFの場合、10%~30%の現地課税があります。
ちなみに、JDRとは、外国に上場するETFを信託財産として日本国内で発行される受益証券発行信託の受益証券で、海外ETFを国内にも重複上場できる仕組みです。
また、本ETFのパフォーマンスは、下表のようになっています。トランプ大統領の就任以降、堅調に推移している米国株式市場を受け、良好なパフォーマンスです。
期間 | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
1年 | 16.56% | 16.73% |
3年 | 30.53% | 31.25% |
5年 | 78.11% | 80.10% |
3年間の年平均 | 9.29% | 9.49% |
5年間の年平均 | 12.24% | 12.49% |
米国株ETFの比較
下表は、米国株式市場を投資対象とする低コストETFの手数料を比較した表です。本ETFの他にも国内ではなく米国ETFのバンガード・S&P500ETF(VOO)やiシェアーズS&P500ETF(IVV)等があります。本ETFは、国内ETFの中でフリーETFであるSPDR S&P500 ETF(1557)に次ぐ安さとなっています。
銘柄名(コード・ティッカー) | 信託報酬 (経費率) | ベンチマーク | 種類 |
---|---|---|---|
バンガード・S&P500ETF(VOO) | 0.03% | S&P500 | 米国ETF |
バンガード・トータル・ストック・ マーケットETF(VTI) | 0.03% | CRSP USトータル・ マーケット・インデックス | 米国ETF |
iシェアーズS&P500ETF(IVV) | 0.04% | S&P500 | 米国ETF |
SPDR S&P500 ETF(1557) | 0.095% | S&P500 | 国内ETF |
UBS ETF米国株(1393) | 0.14% | MSCI米国インデックス | 国内ETF |
Simple-X NYダウ・ジョーンズ・ インデックス上場投信(1679) | 0.15% | NYダウ | 国内ETF |
上場インデックスファンド米国株式 (1547) | 0.16% | S&P500 | 国内ETF |
⇒ 米国・アメリカ株が投資対象のETFやインデックスファンドの比較・一覧
信託報酬などの投資コストは、我々投資家への確実なマイナスリターンとなり、投資パフォーマンスを悪化させます。そのため、本ETFのように、コストの安いファンドを選ぶことが、パフォーマンス向上のために重要です。
ちなみに、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)やバンガードS&P500ETF(VOO)等の超低コストのバンガードETFがありますが、これらは米国株式市場に上場するETFとなっています。
分散性を高めたい場合
本ETFの投資対象は米国株式市場のみですが、米国だけでなくヨーロッパや太平洋地域の株式に広く分散投資を行いたい方は、MAXIS海外株式(MSCIコクサイ)上場投信(1550)が注目です。信託報酬0.25%で、auカブコム証券で売買手数料無料で取引ができます。
だたし、ニッセイ外国株式インデックスファンドやiFree外国株式インデックスなどのインデックスファンドも、信託報酬0.2%台で米国を含む20カ国以上の先進国株式市場へ分散投資が行えます。
また、円高・円安など為替変動リスクを抑えたい方は、たわらノーロード先進国株式(為替ヘッジあり)も選択肢の1つになるかもしれません。
参考 先進国株式市場を投資対象としてファンドの比較・一覧は、以下をご参照ください。
https://money-laboratory-ryoma.net/developed-country-stock-etf-and-indexfunds/
まとめ・評価
本ETFのデータをまとめると、以下のようになっています。年率0.14%の手数料で米国のグローバル企業に投資を行うことができます。ただし、国内ETFのSPDR S&P500 ETF(1557)や米国ETFのバンガード・S&P500ETF(VOO)等と比べると、手数料が割高です。
UBS ETF米国株(MSCI米国)【1393】のデータ・まとめ:
- ベンチマーク:MSCI米国インデックス
- 売買手数料:各証券会社毎(GMOクリック証券なら実質無料にも)
- 信託報酬(税抜):年率0.13%
- 決算:年2回(1月・7月)
- 償還日:無期限(設定日:2001年10月29日)
手数料の安いお得な購入先は?
本ETFは、東京証券取引所に上場しているため、各証券会社で国内株式と同じように売買できます。そのため、売買手数料が安い証券会社(特にネット証券)で、コストを抑えた売買をすることが重要です。
下表は、証券会社の国内株式・ETFの売買手数料を比較した表です。1日の購入金額(約定金額)の合計が10万円以下になる場合は、松井証券が手数料無料になります。ただし、それ以外の場合は、むさし証券(トレジャーネット)が最安の手数料となっています。
株式売買手数料の比較(証券会社毎)
証券会社 \ 約定代金 | 〜10万円 | 10〜20万円 | 〜50万円 | 〜100万円 |
---|---|---|---|---|
岡三オンライン証券 | 無料 | 無料 | 350円 | 600円 |
SBI証券 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
楽天証券 *定額コース | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
むさし証券トレジャーネット | 75円 | 95円 | 175円 | 320円 |
ライブスター証券 | 80円 | 97円 | 180円 | 340円 |
GMOクリック証券 | 88円 | 98円 | 241円 | 436円 |
松井証券 | 無料 | 300円 | 500円 | 1,000円 |
マネックス証券 | 95円 | 140円 | 190円 | 355円 |
auカブコム証券 | 90円 | 180円 | 250円 | 990円 |
SMBC日興証券 | 125円 | 180円 | 400円 | 800円 |
ただし、GMOインターネット・GMOクリックHDの株主優待を使うと、GMOクリック証券での売買手数料が実質無料になるので、個人的にはGMOクリック証券がオススメです。ちなみに、私はメイン口座としてGMOクリック証券を利用しています。
⇒ 株主優待でGMOクリック証券の売買手数料を実質無料(0円)にする方法
参考 GMOクリック証券・むさし証券(トレジャーネット)・松井証券の詳細確認・無料口座開設は、以下からの公式ページから行えます。ご興味をもたれた方は、ぜひご覧ください。