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楽天VTの評判は?オールカントリー全世界株式や新興国・米株インデックスファンドも解説

本記事では、楽天バンガード・シリーズについて、評判や口コミ、特徴や実質コストなどを他のインデックスファンドと比較しながら、徹底解説していきます。

楽天バンガード・シリーズは、業界最安水準の手数料で、米国や世界の株式市場に分散投資できるインデックスファンドです。

つみたてNISAを利用して、楽天証券でお得に購入・保有できるため、長期投資家に人気を博しています。

楽天バンガードの特徴・メリット
  • 毎月の自動積立が可能
  • 分配金の再投資が可能
  • つみたてNISAでの運用が可能(一部)
  • 日本円ベースかつ金額ベースで購入可能
    (通常の米国ETFの場合、米ドル両替の上、株数ベースでの購入が必要)
サイト管理人

低コスト分散投資ができるので、長期投資に最適です!

このようにメリットが多い、楽天バンガード・シリーズですが、

  • どのファンドが良い?
  • 口コミや評判は?
  • 手数料は他のファンドより安い?
  • 楽天証券でお得に購入・保有するには?

など多くの疑問・質問があると思います。

そこで本記事では、楽天バンガード・シリーズの各インデックスファンドの特徴や実質コストを含めた手数料、口コミを交えて、徹底解説していきます。

目次

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)の評価・評判は?

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)とは?分配金・手数料は?

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)は、世界の株式市場への投資を目的としたインデックスファンドです。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスをベンチマークする海外ETF「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」に、日本円で投資できる点が特徴です。

バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)は、超低コストで、約45カ国の有名大型株から中小型株まで、7,600以上の企業(銘柄)に分散投資が行なえることから人気のある米国ETFです。

しかし海外ETFであるため、購入前に日本円を米ドルに両替したり、株数単位で注文する点など面倒な点がありました。

本ファンドでは、元のVTよりも信託報酬は高いものの、他のインデックスファンド同様に、日本円で購入できたり、自動積立などが利用できる点で利便性が飛躍的に向上しています。

また、つみたてNISAにも利用できる点が魅力です。

楽天VTの購入手数料・信託報酬(実質コスト)

本ファンドの購入手数料は無料(ノーロード)です。

また、ファンド保有時にかかる手数料「信託報酬」は、年率0.23%(税抜)と全世界株式市場への投資を目的としたインデックスファンドとしては、eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)SBI全世界株式インデックスファンド(雪だるま全世界株式)には及ばないものの、かなりの低コストです。

項目手数料が発生する
タイミング
手数料(税抜)
購入手数料ファンド購入時無料
信託財産留保額ファンド売却時無料
信託報酬ファンド保有時年率0.23%
楽天・全世界株式インデックス・ファンドの手数料

運用管理費などを含めた実質コストは、設定から間もないためまだわかりませんが、発表され次第、追記いたします。

楽天VTの構成銘柄の比率は?

次に、本ファンド(投資先の「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」)にどのような銘柄が組み込まれているか見ていきます。

VTは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスをベンチマークとしており、全世界の大型・中型・小型株、約7,600銘柄から構成されています。組み入れ上位銘柄(トップ10)の構成比率は、以下のようになっています。

銘柄構成比業種(セクター)
アップル1.6%情報技術
アルファベット1.1%情報技術
マイクロソフト1.1%情報技術
エクソン・モービル0.8%エネルギー
ジョンソン&ジョンソン0.7%ヘルスケア
JPモルガン・チェース0.7%金融
アマゾン0.7%消費者サービス
バークシャー・ハサウェイ0.7%金融
Facebook0.7%情報技術
ウェルズファーゴ0.6%金融
楽天バンガードVTの構成銘柄

上位10銘柄の全体に対する割合は8.7%となっており、分散が効いています。

また、アップルマイクロソフトアマゾンなど全世界でも有名な米国企業が上位を独占しています。

投資の神様ウォーレン・バフェット率いるバークシャーもトップ10入りしています。

サイト管理人

本ETFを利用することで、有名経営者の企業やグローバル企業に分散投資が行えることがわかります。

構成国・構成地域の比率は?

次に、本ファンドの投資先であるVTの構成国や構成地域(先進国・新興国など)の比率を見ていきます。下表をみるとわかるように、米国の比率50%以上と高いことがわかります。

アメリカの次に、日本やイギリス、カナダ、ヨーロッパ勢の比率が高めとなっています。中国やインドなど新興国も入っています。

銘柄構成比
米国54.0%
日本8.2%
イギリス5.9%
カナダ3.2%
フランス2.8%
ドイツ2.8%
スイス2.7%
オーストラリア2.5%
中国2.2%
韓国1.6%
台湾1.5%
香港1.2%
インド1.1%
オランダ1.0%
その他12.1%
構成国とその比率

次に構成地域の割合を見ていきます。先進国の割合が全体の9割近くを占めており、新興国は1割弱の割合となっています。先進国の中では、アメリカの入っている北米が高めです。ちなみに日本は太平洋の分類に入っています。

銘柄構成比
北米57.1%
欧州19.8%
太平洋14.0%
新興国8.8%
中東0.2%
その他0.1%
構成地域とその比率:

分配金・利回り

初回レポート公表後、更新予定。

積立NISA(つみたてニーサ)でも運用可能

本ファンドは、2018年1月からスタートする新たな小額非課税制度「つみたてNISA」でも運用可能です。非課税期間が現行NISAと比べて4倍の20年間となるので、積立を長期投資で行なう方には、嬉しい新制度です。

全世界株式クラスETF・インデックスファンドの比較

下表は、全世界株式市場への投資を目的とするETF・インデックスファンドの手数料とベンチマークを比較した表です。eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)SBI全世界株式インデックスファンド(雪だるま全世界株式)野村つみたて外国株投信に次ぐ、安さとなっています。

信託報酬などの投資コストは、我々投資家への確実なマイナスリターンとなり、投資パフォーマンスを悪化させます。そのため、本ファンドのように、コストの安いファンドを選ぶことが、パフォーマンス向上のために重要です。

ファンド名信託報酬
(税抜)
ベンチマーク
SBI全世界株式インデックスファンド0.1389%FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)0.142%TOPIXMSCIコクサイMSCIエマージングの均等合成
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)0.142%MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)0.142%MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)
野村つみたて外国株投信0.19%MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)
楽天・全世界株式インデックス・ファンド0.22%FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
三井住友・DC全海外株式インデックスファンド0.25%MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)

地域の比率を変えた場合

先進国や新興国の割合を変えたいという方は、新興国株式であればiFree新興国株式インデックス(信託報酬:0.34%)やたわらノーロード新興国株式(同:0.495%)、先進国株式であればニッセイ外国株式インデックスファンド(信託報酬:0.20%)やiFree外国株式インデックス(同:0.21%)等を合わせて利用することで、地域毎の比率を自分なりカスタマイズして投資が行えます。

まとめ・評価

本ファンドのデータをまとめると、以下のようになっています。

最大の特徴は手数料の安さです。年率0.23%程度と国内最安水準の手数料で全世界の株式市場に分散投資が行なえます。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
  • ベンチマーク:FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
  • 購入手数料:無料
  • 信託報酬(税抜):年率0.23%程度(その他諸経費を含む実質コスト:初回決算待ち)
  • 売買単位:1万円から1円単位(SBI証券なら最低100円から積立可能。)
  • 決算:年1回(7月15日、休日の場合、翌営業日)
  • 償還日:無期限(設定日:2017年9月29日)
  • 信託財産留保額:無し

楽天・新興国株式インデックスファンド(楽天VWO)の評判・評価は?

楽天・新興国株式インデックスファンドは、新興国株式市場への投資を目的としたインデックスファンドです。

FTSEエマージング・オールキャップ・インデックスをベンチマークする米国ETF「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」に、日本円で投資できる点が特徴です。

バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)は、超低コストで中国のグローバル企業から中小型株まで2,000以上の企業(銘柄)に分散投資が行えることから人気のある米国ETFですが、購入前に日本円を米ドルに両替したり、株数単位で注文する点など面倒な点がありました。

本ファンドでは、元のVWOよりも信託報酬は高いものの、他のインデックスファンド同様に、日本円で購入できたり、自動積立などが利用できる点で利便性が飛躍的に向上しています。

また、つみたてNISAにも利用できる点が魅力です。

そもそも「FTSEエマージング・オールキャップ」とは?

FTSEエマージング・オールキャップ・インデックスとは?構成銘柄や指数の特徴、インデックスファンドやETFを解説!

FTSEエマージング・オールキャップ・インデックスとは、FTSE社(ロンドン証券取引所とフィナンシャルタイムズが共同設立)が算出している、新興国株式市場の動向を表す指数です。

対象国は、中国やインド、台湾などのアジア諸国や東南アジア、またブラジル、ロシアなどの資源国など、20カ国以上となっています。

世界の有名グローバル企業から中小型株まで、約2,000銘柄から構成されている時価総額加重平均型の株価指数です。

構成国や業種別、銘柄の比率を見る↓

構成国の比率は?

次に、本指数の気になる構成国の比率を確認していきます。

以下の表は、本指数の組入国の比率をまとめたものです。中国や台湾など東アジアを中心に、インドや東南アジアなどアジア諸国がの比率が高い点が特徴です。その他には、ブラジルやロシア、南アフリカなど資源国の割合も高めです。

銘柄構成比
中国28.6%
台湾15.9%
インド11.7%
ブラジル9.2%
南アフリカ7.8%
ロシア4.1%
タイ3.9%
メキシコ3.8%
マレーシア3.4%
インドネシア2.5%
フィリピン1.5%
ポーランド1.5%
チリ1.4%
トルコ1.3%
コロンビア0.5%
アラブ首長国連邦1.0%
クウェート0.5%
ギリシャ0.4%
エジプト0.3%
ペルー0.3%
ハンガリー0.3%
チェコ0.2%
パキスタン0.2%
FTSEエマージング・オールキャップ・インデックスの構成国とその比率
参考:FTSE Emerging Allcap Index|FTSE

組み入れ銘柄と構成比

次に、本指数の構成銘柄(約2,000銘柄)の組入上位銘柄を見ていきます。中国の金融関連の企業、またホンハイやTSMCなど台湾のハイテク企業が上位を占めています。

金融や消費者サービス、電気通信など生活に欠かせない業種の銘柄の比率が高い点が新興国市場の特徴です。

銘柄構成比業種(セクター)
台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング
カンパニー(TSMC)
3.5%台湾情報技術
テンセント3.3%中国情報技術
中国建設銀行1.8%金融金融
ナスパーズ1.6%南アフリカ消費者サービス
チャイナモバイル1.4%中国電気通信
中国工商銀行(ICBC)1.1%中国金融
鴻海精密工業1.0%台湾電気通信
中国銀行1.0%中国金融
イタウ・ウニバンコ0.9%ブラジル金融
ブラジル石油公社
(ペトロブラス) 
0.9%ブラジルエネルギー
FTSEエマージング・オールキャップ・インデックスの構成銘柄

業種(セクター)別構成比

次に、業種別の構成比率を確認します。新興国市場ということで、金融や生活必需品セクターなど生活に密接した業種の割合が高くなっています。

また、先進国株式市場の動向を表すMSCIコクサイと比べた場合、情報技術も先進国並みの比率となっていますが、ヘルスケアセクターが低くなっています。

業種(セクター)FTSEエマージングMSCIコクサイ
金融29.9%21.3%
情報技術12.6%15.7%
資本財11.4%10.3%
生活必需品9.9%10.0%
素材7.6%4.9%
消費者サービス7.5%11.5%
エネルギー7.4%7.0%
電気通信5.7%2.9%
公益事業3.8%3.2%
ヘルスケア3.0%12.8%
業種別構成比

楽天VWOの購入手数料・信託報酬(実質コスト)

本ファンドの購入手数料は無料(ノーロード)です。

また、ファンド保有時にかかる手数料「信託報酬」は、年率0.25%(税抜)と新興国株式型のインデックスファンドとしては、eMAXIS Slim新興国株式インデックスSBI新興国株式インデックスファンドには劣るものの、十分な割安水準です。

ファンド名信託報酬(税抜)
SBI新興国株式インデックスファンド0.19%
eMAXIS Slim新興国株式インデックス0.19%
楽天・新興国株式インデックスファンド0.25%
ニッセイ新興国株式インデックスファンド0.339%
つみたて新興国株式0.34%
iFree新興国株式インデックス0.34%
Smart-i新興国株式インデックス0.34%
EXE-i新興国株式ファンド0.39%
たわらノーロード新興国株式0.495%
三井住友・DC新興国株式インデックスファンド0.56%
i-mizuho新興国株式インデックス0.58%
野村インデックスファンド・新興国株式0.60%
eMAXIS新興国株式インデックス0.60%
SMT新興国株式インデックス・オープン0.60%
楽天VWOの手数料比較

運用管理費などを含めた実質コストは、設定から間もないためまだわかりませんが、発表され次第、追記いたします。

楽天VWOの構成銘柄(米国株)の比率は?

次に、本ファンド(投資先の「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」)にどのような銘柄が組み込まれているか見ていきます。

VWOは、FTSEエマージング・オールキャップ・インデックスをベンチマークとしており約2,000銘柄から構成されています。

構成銘柄の上位10銘柄の構成比率は、以下のようになっています。

銘柄構成比業種(セクター)
台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング
カンパニー(TSMC)
3.5%台湾情報技術
テンセント3.3%中国情報技術
中国建設銀行1.8%金融金融
ナスパーズ1.6%南アフリカ消費者サービス
チャイナモバイル1.4%中国電気通信
中国工商銀行(ICBC)1.1%中国金融
鴻海精密工業1.0%台湾電気通信
中国銀行1.0%中国金融
イタウ・ウニバンコ0.9%ブラジル金融
ブラジル石油公社
(ペトロブラス) 
0.9%ブラジルエネルギー
構成銘柄の比率

上位10銘柄の全体に対する割合は16.5%となっており、分散が効いています。各国の銀行の他、シャープへの出資などでも有名になったホンハイなど台湾の半導体製造受託企業の組み入れ比率が高くなっています。

楽天VWOの構成国の比率は?

同様に、VWOの構成国の比率を見ていきます。以下の表は、本ETFの組入国の比率をまとめたものです。

中国を中心にアジアの新興国の比率が高い点が特徴です。その他には、ブラジル・ロシアなど資源国の割合も高めです。

銘柄構成比
中国28.6%
台湾15.9%
インド11.7%
ブラジル9.2%
南アフリカ7.8%
ロシア4.1%
タイ3.9%
メキシコ3.8%
マレーシア3.4%
インドネシア2.5%
フィリピン1.5%
その他7.6%
構成国とその比率

分配金・利回り

初回レポート公表後、更新予定。

新興国株ファンドの比較

次に、本ファンドとその他の新興国株式インデックスファンドの手数料を比較していきます(下表参照)。同一のベンチマークの場合、一般的に手数料の安いファンドを選んだ方が、相対的なパフォーマンスが良くなりやすくなっています。

ファンド名信託報酬(税抜)ベンチマーク
SBI新興国株式インデックスファンド0.19%FTSEエマージング・インデックス
eMAXIS Slim新興国株式インデックス0.19%MSCIエマージング・マーケット・インデックス
楽天・新興株式インデックスファンド0.25%FTSEエマージング・オールキャップ・インデックス
i-SMT新興国株式インデックス0.33%MSCIエマージング・マーケット・インデックス
ニッセイ新興国株式
インデックスファンド
0.339%MSCIエマージング・マーケット・インデックス
iFree新興国株式インデックス0.34%FTSE RAFIエマージングインデックス
EXE-i新興国株式ファンド0.39%FTSEエマージング・インデックス
たわらノーロード新興国株式0.495%MSCIエマージング・マーケット・インデックス
三井住友・DC新興国株式インデックスファンド0.56%MSCIエマージング・マーケット・インデックス
i-mizuho新興国株式インデックス0.58%MSCIエマージング・マーケット・インデックス
野村インデックスファンド・新興国株式0.60%MSCIエマージング・マーケット・インデックス
eMAXIS新興国株式インデックス0.60%MSCIエマージング・マーケット・インデックス
SMT新興国株式インデックス
・オープン
0.60%MSCIエマージング・マーケット・インデックス

本ファンドの手数料は、eMAXIS Slim新興国株式インデックスSBI新興国株式インデックスファンドと比べた場合、若干割高となっています。

ただし、SBI新興国株式インデックスファンドは、ポイント還元(投信マイレージ)が適用されないので、年率0.03%のポイント還元があるeMAXIS Slim新興国株式インデックスの方が、実質的に安くなります。

ちなみに、iFree新興国株式インデックスのベンチマークは、企業の財務データを元に投資比率を算出するスマートベータ型指数「FTSE RAFIエマージングインデックス」なので、スマートベータに投資したい方は、こちらでも良いですが、分散性の観点からは本ファンド(ベンチマーク)の方が優れています(下図はパフォーマンス比較)。

FTSE RAFIエマージング指数のパフォーマンス比較
FTSE RAFIエマージングインデックスのパフォーマンス比較
参照:FTSE RAFI™ Emerging Index – QSR

また、ETFの場合、米国ETFで信託報酬0.14%のバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)を利用することで、超低コストで新興国株式市場へ分散投資が行えます。そのため、利便性よりも手数料の安さにこだわる方は、これらの銘柄の利用を検討しても良いかもしれません。

個人的には、金額ベースでの購入がきたり、毎月自動積立や分配金の自動再投資ができるなど利便性の高いインデックスファンドの方が、ETFよりも初心者向きだと思います。

分散性を高めたい場合

本ファンドは、新興国株式市場が投資対象となっています。ただし、新興国だけでなく、米国やヨーロッパなど先進国株式市場へも分散投資を行いたい場合、ニッセイ外国株式インデックスファンド(信託報酬:0.20%)やiFree外国株式インデックス(同:0.21%)を合わせて利用することで、低コストで全世界へ分散投資が行えます。

また、二つのファンドを購入や積立、管理するのが面倒という方は、経費率(信託報酬)0.11%のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)楽天・全世界株式インデックス・ファンドを利用することで、ファンド1本で全世界へ分散投資が行えます。

まとめ・評価

本ファンドのデータをまとめると、以下のようになっています。最大の特徴は手数料の安さです。

年率0.25%程度と国内最安水準の手数料で新興国株式市場に分散投資が行なえます。

ただし、eMAXIS Slim新興国株式インデックスと比べると、信託報酬がやや高めです。

データ・まとめ
  • ベンチマーク:FTSEエマージング・オールキャップ(中国A株含む)インデックス
  • 購入手数料:無料
  • 信託報酬(税抜):年率0.25%程度(その他諸経費を含む実質コスト:初回決算待ち)
  • 売買単位:1万円から1円単位(SBI証券なら最低100円から積立可能。)
  • 決算:年1回(7月15日、休日の場合、翌営業日)
  • 償還日:無期限(設定日:2017年11月17日)
  • 信託財産留保額:無し

本家「バンガードETF」はどんなETF?

バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(コード:VWO)

バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)とは?手数料や特徴、配当金(分配金)利回りなど解説

バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(ティッカー:VWO)は、経済成長率の高い中国やインドなど、20以上の新興国株式市場への投資を目的としたETFです。

FTSEエマージング・オールキャップをベンチマークしており、有名グローバル企業から中小型株まで2,000以上の企業(銘柄)に分散投資が行えます。バンガードETFの1つで、手数料の安さが魅力です。

VWOのデータ・まとめ
  • ベンチマーク:FTSEエマージング・オールキャップ・インデックス
  • 取引手数料:SBI証券のトータルコストが最安(NISAなら買付手数料無料)
  • 信託報酬(税抜):年率0.14%
  • 決算:年4回(3月・6月・9月・12月)
  • 償還日:無期限(設定日:2005/3/4)
VWOの手数料や組み入れ銘柄の詳細↓

コスト:信託報酬(経費率)・売買手数料

本ETFの最大の特徴は手数料の安さです。

ETF保有中にかかる手数料(経費率・信託報酬)は年率0.14%と、新興国株式市場への分散投資を目的としたETFとしては、他の追随を許さない圧倒的な安さとなっています。

本ETFの取引には「株式売買手数料」と日本円を米ドルへ両替する際の「為替手数料」の2種類の手数料がかかります。

各手数料は、証券会社によって違いますが、後述するように、売買手数料と為替手数料を合わせたトータルコストは、SBI証券が最安手数料となっています。

構成銘柄の比率は?

次に、本ETFの気になる構成銘柄を見ていきます。

本ETFは、FTSEエマージング・オールキャップ・インデックスをベンチマークとしており、大型から中型小型株まで約2,000銘柄から構成されています。

その中でも、組み入れ上位銘柄(トップ10)は、以下のような顔ぶれとなっています。

銘柄構成比業種(セクター)
台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング
カンパニー(TSMC)
3.5%台湾情報技術
テンセント3.3%中国情報技術
中国建設銀行1.8%金融金融
ナスパーズ1.6%南アフリカ消費者サービス
チャイナモバイル1.4%中国電気通信
中国工商銀行(ICBC)1.1%中国金融
鴻海精密工業1.0%台湾電気通信
中国銀行1.0%中国金融
イタウ・ウニバンコ0.9%ブラジル金融
ブラジル石油公社
(ペトロブラス) 
0.9%ブラジルエネルギー
VWOの構成銘柄比率

上位10銘柄の全体に対する割合は16.5%となっており、分散が効いています。各国の銀行の他、シャープへの出資などでも有名になったホンハイなど台湾の半導体製造受託企業の組み入れ比率が高くなっています。

構成国の比率は?

次に、本ETFの構成国の比率を見ていきます。以下の表は、本ETFの組入国の比率をまとめたものです。中国を中心にアジアの新興国の比率が高い点が特徴です。その他には、ブラジル・ロシアなど資源国の割合も高めです。

銘柄構成比
中国28.6%
台湾15.9%
インド11.7%
ブラジル9.2%
南アフリカ7.8%
ロシア4.1%
タイ3.9%
メキシコ3.8%
マレーシア3.4%
インドネシア2.5%
フィリピン1.5%
その他7.6%
構成国とその比率

分配金(配当金)利回り・パフォーマンス

本ETFの決算は年4回(3月・6月・9月・12月)です。過去1年の分配金は、下表のように推移しています。直近の分配金は、1口あたり約0.071ドルとなっています。

決算月分配金[米ドル]
(1口あたり)
2017年3月0.071
2016年12月0.170
2016年9月0.450
2016年6月0.223
VWOの分配金の推移

また、直近の投資パフォーマンスは、以下のようになっています。直近では、米国の利上げなどによる影響を受けていると思われますが、中長期(数年〜10年)的には新興国の発展と共に上昇しています。

期間(直近)ファンドベンチマーク
四半期-3.84%-3.01%
年初来11.75%11.77% 
1年11.75%11.77% 
3年-1.64%-1.44%
5年1.45%1.61%
10年1.87%1.01%
設定来5.56%5.74%
本ETFのパフォーマンス
参考:Price & Performance|Vanguard FTSE Emerging Markets ETF

新興国の変遷の激しさや中国市場の組み入れ銘柄の影響でベンチマークは度々変わっているので、上表は合成ベンチマークとの比較です。

ETFのパフォーマンスが若干悪いのは、ETFの経費率のためです。

しかし、経費率が低いこともあり、そこまでベンチマークと比べて悪くなっていない印象です。

新興国株式クラスETF・インデックスファンドの比較

本ETFの特徴は、国内最安コストで新興国株式市場へ投資ができる点です。

以下の表は、新興国の株式市場への投資を目的としたETFの手数料、およびベンチマークを比較した表です。

スクロールできます
銘柄名(コード・ティッカー)信託報酬
(経費率)
ベンチマーク種類
バンガード・FTSE・エマージング マーケッツETF(VWO)0.14%FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ・インデックス米国ETF
上場インデックスファンド海外新興国株式(1681)0.25%MSCIエマージング・マーケット・インデックス国内ETF
iシェアーズMSCIエマージング・マーケットETF(EEM)0.68%MSCIエマージング・マーケット・インデックス米国ETF
新興国株式クラスETFの比較

本ETFの信託報酬(経費率)が圧倒的に安いことがわかります。米国ETFは、売買手数料が割高な面がありますが、SBI証券などのNISA口座を利用すれば、買付手数料無料で本ETFを購入できます。

ただし、ETFでなくインデックスファンドで投資したい方は、たわらノーロード新興国株式(同:0.495%)等が選択肢となります。

これらのファンドは、購入手数料が無料で、毎月500円からの自動積立や分配金の自動再投資なども利便性も優れているので、手間を省きたい人は、有力な選択肢の1つとなります。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)とは?分配金・手数料は?

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