iFree日経225インデックスは、日本の株式市場に投資することを目的としたインデックスファンドです。
信託報酬0.19%(年率)と超低コストで、ソフトバンクグループやユニクロでお馴染みのファーストリテイリング等、日本を代表する銘柄に分散投資が行えます。
本記事では、iFree日経225インデックスの特徴や構成銘柄、手数料、また他の日本株式への投資を目的としたインデックスファンド・ETFとの比較などを行います。
iFree日経225インデックスとは?
iFree日経225インデックスは、国内株式市場への分散投資を目的としたインデックスファンドです。
日経平均株価(日経225)をベンチマークとしており、ソフトバンクグループやファーストリテイリングなど、東証1部に上場する約225銘柄から構成されています。
日経平均株価(日経225)とは?算出方法・TOPIXとの違い
日経平均株価(日経225)とは、日経新聞でお馴染みの日本経済新聞社が算出する株価平均型の株価指数で、東証1部の株式のうち225銘柄から構成されています。
通常、株価指数の計算方法には、TOPIXなどに使われる時価総額加重平均が使われますが、日経平均株価では、株価平均を基に指数を算出しています。
株価平均型とは、構成銘柄の株価を平均して指数を算出する方法。
例えば、以下の3社の株価平均型株価指数を算出する場合、単純に「(A社の株価+B社の株価+C社の株価)/ 3」とします。
実際には、指数に連続性を持たせるため、株式分割や権利落ち日などには「修正倍率」というものをかけています。
- A社:10,000円
- B社:9,000円
- C社:500円
⇒ (10,000 + 9,000 + 500)/3 = 6,500
ちなみに、米国の株価指数の場合、NYダウが株価平均型、S&P500が時価総額加重平均型の指数となっています。
TOPIX(東証株価指数)との比較
国内株式市場の動向を表す指数には、日経平均株価の他にTOPIX(東証株価指数)が有名です。
二つの株価指数の違いには「構成銘柄数」と「指数の算出方法」の2点があります。
項目 | 日経225 | TOPIX |
---|---|---|
構成銘柄数 | 225銘柄 | 1,800銘柄以上 |
算出方法 | 株価平均型 | 時価総額加重平均型 |
分散性の観点から考えると、構成銘柄数が多く株式の時価総額平均で株価が決定するTOPIXの方が優れていると言えるでしょう。
米国市場に例えると、TOPIXがS&P500、日経平均株価がNYダウのような立ち位置と言えます。
また、各指数の業種別(セクター別)の下表のようになっています。
業種(セクター) | 日経平均株価 | TOPIX |
---|---|---|
電気機器 | 17.67% | 12.53% |
情報・通信 | 11.76% | 7.65% |
小売業 | 10.38% | 4.39% |
化学 | 8.55% | 6.64% |
医薬品 | 7.81% | 4.74% |
輸送用機器 | 6.80% | 9.29% |
機械 | 5.54% | 5.12% |
食料品 | 4.97% | 4.42% |
サービス業 | 3.30% | 3.58% |
精密機器 | 2.88% | 1.56% |
その他 | 20.34% | 40.08% |
日経平均株価の方が、電気機器や情報・通信セクターの割合が多く、TOPIXと比較して、景気敏感株が多いと言われています。
TOPIXの詳細は、以下をご参照ください。
購入手数料・信託報酬(実質コスト)
本ファンドの購入手数料および売却時の手数料は、いずれも無料です。
また、ファンド保有時にかかる手数料「信託報酬」は、年率0.19%(税抜)と日経225をベンチマークとする投資信託の中で、eMAXIS Slim国内株式(日経平均)等に次ぐ安さとなっています。
項目 | 手数料が発生する タイミング | 手数料 |
---|---|---|
購入手数料 | ファンド購入時 | 無料 |
信託財産留保額 | ファンド売却時 | 無料 |
信託報酬(税抜) | ファンド保有時 | 年率0.19% |
ファンドの設定から間もないため、決算(運用報告書)の発表は行われていません。実質コスト(信託報酬+保管費用など)は、初回決算報告以降、更新します。
組み入れ銘柄と構成比
次に、本ファンドがどのような銘柄で構成されているのか?を見ていきます。構成銘柄の組入上位銘柄(下表参照)の顔ぶれを見ると、ユニクロで有名なファーストリテイリングやソフトバンクグループなど日本を代表する企業が上位を占めています。
銘柄 | 構成比 | 業種(セクター) |
---|---|---|
ファーストリテイリング | 6.9% | 小売業 |
ソフトバンクグループ | 4.9% | 情報・通信業 |
ファナック | 4.3% | 電気機器 |
KDDI | 3.4% | 情報・通信業 |
京セラ | 2.4% | 電気機器 |
東京エレクトロン | 2.2% | 電気機器 |
ダイキン工業 | 2.1% | 機械 |
信越化学工業 | 1.9% | 化学 |
日東電工 | 1.8% | 化学 |
セコム | 1.6% | サービス業 |
分配金・利回り
本ファンドの決算は年1回(9月)行われます。これまで分配金の発生はありません。
分配金が出てしまうと、分配金への課税分(約20%)投資パフォーマンスが悪化するので、ファンド内への再投資が、我々ファンド購入者には嬉しいですね。
長期投資を行う場合、効率的な資産運用のため、分配金が出た場合でもファンドへ再投資することが重要です。
また、これまでの本ファンドのパフォーマンスは、以下のようになっています。
期間(直近) | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
1ヶ月 | 0.5% | 0.4% |
3ヶ月 | 4.6% | 4.4% |
年初来 | 0.1% | 0.0% |
設定来 | 13.3% | 12.4% |
ちなみに、ベンチマークよりもファンドのパフォーマンスが高い理由のは、ベンチマークに構成銘柄の配当金が含まれないためです。ファンドのパフォーマンスは、分配金が再投資されたものとして計算されています。
積立NISA(つみたてニーサ)でも運用可能
本ファンドは、2018年1月からスタートする新たな小額非課税制度「積立NISA」でも運用可能です。
非課税期間が現行NISAと比べて4倍の20年間となるので、本ファンドの積立を長期投資で行なう方には、嬉しい新制度です。
日本株ファンドの比較
本ファンド最大の特徴は、国内最安水準の手数料で国内株式市場へ投資ができるという点です。下表は、国内株式市場(日経225がベンチマーク)を投資対象とするファンドの手数料を比較した表です。
eMAXIS Slim国内株式(日経平均)やニッセイ日経平均インデックスファンドには負けるものの、日経225インデックスeと並び0.2%を切る水準となっています。基本的に、ベンチマークが同じ場合は、手数料の違いがパフォーマンスの違いになるので、手数料の安いファンドを選ぶことが重要です。
ファンドシリーズ | 日本株 |
---|---|
eMAXIS Slim国内株式(日経平均) | 0.159% |
ニッセイ日経平均インデックスファンド | 0.169% |
野村つみたて日本株投信 | 0.17% |
i-SMT日経225インデックス | 0.17% |
Smart-i日経225インデックス | 0.17% |
つみたて日本株式(日経平均) | 0.18% |
iFree日経225インデックス | 0.19% |
日経225インデックスe | 0.19% |
たわらノーロード日経225 | 0.195% |
SMT日経225インデックス・オープン | 0.37% |
i-mizuho国内株式インデックス | 0.38% |
野村インデックスファンド・日経225 | 0.40% |
eMAXIS日経225インデックス | 0.40% |
また、上述のように、本ファンドはSBI証券の保有で0.05%(年率)のポイント還元(投信マイレージ)が受けられるので、SBI証券で保有すれば、実質0.13%(=0.18%-0.05%)の信託報酬で保有が可能です。
ただし、TOPIXをベンチマークとするインデックスファンドの方が、構成銘柄数(約1,900銘柄)が多くなっています。ニッセイTOPIXインデックスファンド(信託報酬:0.18%)やeMAXIS Slim国内株式インデックス(同:0.18%)、たわらノーロードTOPIXなど低コストファンドもあるので、分散性を高めたい方は、これらも検討すると良いでしょう。
ちなみに国内ETF場合、iシェアーズTOPIX ETF(1475)やMAXISトピックス上場投信(1348)など信託報酬が0.1%を切る商品もあるので、利便性よりも手数料の安さにこだわる方は、これらの銘柄の利用を検討しても良いかもしれません。
TOPIXをベンチマークとするETFの比較・一覧
証券コード | 銘柄名(コード) | 信託報酬 (経費率) |
---|---|---|
1475 | iシェアーズTOPIX ETF | 0.06% |
1348 | MAXISトピックス上場投信 | 0.078% |
1308 | 上場インデックスファンドTOPIX | 0.095% |
1305 | ダイワ上場投信トピックス | 0.15% |
1306 | 野村 TOPIX連動型上場投信 | 0.16% |
個人的には、金額ベースでの購入がきたり、毎月自動積立や分配金の自動再投資ができるなど利便性の高いインデックスファンドの方が、ETFよりも初心者向きだと思います。
インデックスファンドとETFの違い・比較は、以下をご参考ください。
まとめ・評価
本ファンドのデータをまとめると、以下のようになっています。
なんといっても、最大の特徴は手数料の安さです。年率0.1%台で国内株式(東証1部に上場する約225銘柄)に分散投資を行うことができます。また、以下紹介する購入先(証券会社)を利用することで、さらにお得に運用が行えます。
- ベンチマーク:日経平均株価(配当除く)
- 購入手数料:無料
- 信託報酬(税抜):年率0.19%(その他諸経費を含む実質コスト:初回決算待ち)
- 売買単位:1万円から1円単位(SBI証券なら最低500円から積立可能。)
- 決算:年1回(9月19日、休日の場合、翌営業日)
- 償還日:無期限(設定日:2016年9月8日)
- 信託財産留保額:無し
iFree日経225インデックスファンドの評判・口コミは?
iFree日経225インデックスファンドの評判・口コミをみていきます。
ファンドを購入・積立するか?迷った際に、ご参考ください。
良い評判・口コミ1:積立投資に利用中
分散・積立の投資先として日本株(iFree日経225)を利用する方が多いようです!
良い評判・口コミ2:楽天証券ファンドアワードで最終章を受賞
個人投資家の投票で選出される「楽天証券ファンドアワード(第6回:2020年)」で、最優秀賞を獲得しました!
楽天証券では、投資信託の各カテゴリーでパフォーマンスが優れたファンドを「楽天証券ファンドアワード 優秀ファンド」として、毎年表彰しています。「最優秀ファンド」の決定は、最終的にお客様の投票によって決定します。
引用元:楽天証券ファンドアワード
楽天証券さんの顧客(個人投資家)の方から、絶大な信頼を得ているようです!
良い評判・口コミ3:手数料が安い
日本株クラスのファンドとしての手数料の安さも人気の要因となっているようです。
悪い評判・口コミ:日本株自体が微妙
iFree日経225インデックスファンド自体の悪い評判は見当たりませんでしたが、日本株クラス自体を懸念されている方はいるようです。
評判・口コミ【まとめ】
ここまで解説してきた「iFree 日経225インデックスファンド」の口コミ・評判をまとめると、以下のようになります。
良い評判 ・口コミ | 積立投資に利用 手数料が安い 楽天証券ファンドアワード受賞 |
悪い評判 ・口コミ | 日本株への投資自体が微妙 |
日本株式への投資を目的としたインデックスファンドの中では、高い評価を受けているようです。
ただし、分散投資の観点から、日本株クラスの集中投資は避け、ポートフォリオの一部として組み入れるのが良いでしょう。
お得な購入先(SBI証券?楽天証券?)
iFree日経225インデックスは、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、GMOクリック証券などのネット証券から購入可能です。
結論から言うと、
- ポイント還元が高い「SBI証券」がお得!
- 【例外】自動積立を行うなら「楽天証券」がお得!
以下、詳しく解説していきます。
ポイント還元が高い「SBI証券」がお得
購入手数料は無料なので、どこで本ファンドを購入しても差がつきません。しかし、各ネット証券で行われている「ポイント還元プログラム」の違いがあります。
ポイント還元プログラムとは、投資信託(ファンド)の保有額に応じてポイント還元されるサービスです。
ポイントは、現金や電子マネーへの交換、またファンドの購入に利用可能なため、ポイント還元率の高いネット証券で、お得にファンドを保有することができます。
以下の表は、ネット証券のポイントプログラムの比較を行ったものです。結論から言うと、SBI証券の投信マイレージが還元率が良く利便性が高いと言えます。
証券会社 | 還元率 | 特徴 |
---|---|---|
SBI証券 | 年率0.1% (最大:年率0.24%) | 保有額1,000万円以上で還元率2倍 一部ファンドは年率0.05%の還元率 |
SMBC日興証券 | キャンペーンで ANAマイルやdポイント | ANA:最大6万マイルdポイント:最大1万pt⇒ キャンペーン詳細 |
楽天証券 | 残高10万円毎に月4ポイント (最大:年率0.048%) | ポイント除外ファンドが少ない 還元率は少ない |
マネックス証券 | 月平均保有額の年率0.08% (最大:年率0.08%) | 低コストのインデックスファンドはポイント除外 |
auカブコム証券 | 月平均保有額100万円につき 1ポイント (最大:年率0.24%) | 月平均保有額が3000万円以上でポイント2倍 多数のポイント集計除外ファンド |
低コストインデックスファンドの場合、auカブコム証券・マネックス証券はほぼ全ての商品がポイント付与対象外となるので候補から外れます。
また、楽天証券は還元率が最大0.048%と低いので、SBI証券(ポイント還元率:0.05%〜0.20%)での購入・保有がお得になります。
また、SBI証券はポイント還元プログラムで付与される「Tポイント」を投資信託の購入に充てられ事も可能です。
毎月自動積立を設定するなら「楽天証券」もお得
毎月の自動積立を設定するならSBI証券よりも楽天証券の方がお得です。
その理由は、楽天証券の場合、自動積立の決済手段に「楽天カード」を利用することで、積立額(支払い額)の1%分がポイント還元されるためです。
自動積立とは、毎月の決まった日(例:月末・毎月12日など)に自動で決まった額を買付するサービスです。銘柄(投資信託)・積立日・積立金額の3つを最初に決めれば、あとは自動で毎月定額の買い付けが行われます。
楽天証券の取引や楽天カードで貯めた貯めた楽天ポイントは、楽天市場でのお買い物や楽天サービスの決済に1pt → 1円として利用できるため、楽天カードで積立ことで無条件で1%分の投資利益を得ることができます。
また、楽天ポイントは、楽天市場での買い物だけでなく、投資信託の購入にも利用することができるので、積立の楽天カード決済で貯まったポイントを投信の再投資に当てることで、さらに運用効率を上げることができます。
本サイトでの楽天証券の最新キャンペーンの解説は、以下をご参考ください。