つみたて8資産均等バランスは、日本を含む全世界の株式・債券・不動産市場への投資を目的としたバランス型インデックスファンドです。信託報酬0.22%(税抜)と超低コストで、全世界の様々な資産に分散投資が行える点が特徴です。
本ページでは、つみたて8資産均等バランスの特徴や資産配分、構成銘柄、手数料などの解説、また他のバランスファンドとの比較などを行います。
つみたて8資産均等バランスとは?
つみたて8資産均等バランスとは、日本を含む世界中の株式・債券・不動産、計8資産への分散投資を目的としたバランスファンドです。各資産クラスの配分やベンチマーク(連動する株価指数など)は、以下のようになっています。
引用:三菱UFJ国際投信
投資クラス | 配分比 | ベンチマーク |
---|---|---|
国内株式 | 12.5% | TOPIX(配当込み) |
国内債券 | 12.5% | NOMURA-BPI指数 |
先進国株式 | 12.5% | MSCIコクサイ(配当込み) |
外国債券 | 12.5% | シティ世界国債インデックス(除く日本) |
新興国株式 | 12.5% | FTSE RAFIエマージングインデックス(配当込み) |
新興国債券 | 12.5% | JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス |
国内REIT | 12.5% | 東証REIT指数(配当込み) |
外国REIT | 12.5% | S&P先進国REIT指数(除く日本) |
三菱UFJ国際投信のつみたてんとうシリーズのファンドの1つで、低コストで、たくさんの資産へ分散投資できる点が特徴です。(以下の表は、三菱UFJ国際投信からデータを引用しています)
購入手数料・信託報酬(実質コスト)
本ファンドの購入手数料および売却時の手数料は、いずれも無料です。また、ファンド保有時にかかる手数料「信託報酬」は、年率0.22%(税抜)とバランス型ファンドとしては、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)に次ぐ安さとなっています。
項目 | 手数料が発生する タイミング | 手数料(税抜) |
---|---|---|
購入手数料 | ファンド購入時 | 無料 |
信託財産留保額 | ファンド売却時 | 無料 |
信託報酬 | ファンド保有時 | 年率0.22% |
実質コスト(信託報酬+保管費用など)は、現時点では発表されていないので、初回決算発表後に更新します。
組み入れ資産の構成比率
最新の月次レポートによると、本ファンドの現在の資産配分は、以下のようになっています。基本は、各8資産の均等配分(12.5%ずつ)ですが、その月の資産や通貨の値上がりや・値下がりによって、資産配分が若干変わります。
引用:三菱UFJ国際投信
資産 | 配分比 | 種類 |
---|---|---|
国内株式 | 12.39% | 株式 |
先進国株式 | 12.49% | |
新興国株式 | 12.64% | |
国内債券 | 11.48% | 債券 |
先進国債券 | 12.48% | |
新興国債券 | 12.50% | |
国内リート | 12.41% | REIT |
先進国リート | 12.56% | |
短期金融資産 | 1.05% | 現金等 |
構成国(通貨)の比率は?
本ファンドの通貨別比率は、下表のようになっています。比較的信用力の高い日本円やアメリカ・ドル、ユーロなどメジャーな通貨の比率が高くなっていますす。
引用:三菱UFJ国際投信
通貨 | 構成比率 |
---|---|
日本円 | 37.22% |
米ドル | 24.01% |
ユーロ | 7.94% |
香港 | 3.22% |
英ポンド | 2.53% |
その他 | 25.09% |
分配金・利回り
本ファンドの決算は年1回(6月)行われます。現在のところ、分配金の発生はありません。分配金が出てしまうと、分配金への課税分(約20%)投資パフォーマンスが悪化するので、分配金として出さずに、ファンド内へ再投資してほしいですね。
長期投資を行う場合、効率的な資産運用のため、分配金が出た場合でもファンドへ再投資することが重要です。
また、これまでの本ファンドのパフォーマンスは、以下のようになっています。
期間(直近) | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
1ヶ月 | -0.98% | -1.07% |
3ヶ月 | -0.18% | -0.46% |
6ヶ月 | -1.54% | -1.86% |
設定来 | 3.20% | 2.76% |
つみたてNISAでも運用可能
本ファンドは、2018年1月からスタートする新たな小額非課税制度「つみたてNISA」でも運用可能です。非課税期間が現行NISAと比べて4倍の20年間となるので、本ファンドの積立を長期投資で行なう方には、嬉しい新制度です。
バランスファンドの比較
次に、バランスファンドの資産配分や手数料を比較していきます。
下表をみるとわかるように、本ファンドは、8資産均等型としては、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)やニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)に次ぐ、手数料の安さとなっています。
ファンド名 | 信託報酬(税抜) | 資産配分 |
---|---|---|
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型) | 0.142% | 日本株・先進国株・新興国株の計3資産を均等配分(各33.3%) |
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 0.16% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
つみたてバランスファンド | 0.195% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産(均等配分では無い) |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) | 0.209% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド | 0.21% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国株式の計7資産 |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 0.219% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券の計4資産を均等(25%づつ)配分 |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型) | 0.219% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REITの計6資産を均等(16.6%づつ)配分 |
野村6資産均等バランス | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REITの計6資産を均等(16.6%づつ)配分 |
つみたて8資産均等バランス | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
つみたて4資産均等バランス | 0.22% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券の計4資産を均等(25%づつ)配分 |
たわらノーロードバランス(8資産均等型) | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
iFree 8資産バランス | 0.23% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
世界経済インデックスファンド | 0.50% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国の株式、債券の計6資産をGDPベースで配分(株式・債券は50%ずつ) |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.69% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国株式の計5資産を時価総額ベースで配分(株式・債券は50%ずつ) |
eMAXISバランス(8資産均等型) | 0.50% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)との違いは、基本的に以下の2点になります。ベンチマークが配当込みとなっている本ファンドの方が、パフォーマンスの確認がしやすい利点があります。
- 新興国債券のベンチマークが違う
- ベンチマークの配当の扱いが違う
項目 | たわらノーロード | eMAXIS Slim |
---|---|---|
新興国債券 | JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス | JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド |
ベンチマーク | 配当込み | 配当含まない |
また、手数料の安さに注目すると、4資産均等型のニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)が最安となっています。また、GDPベースで日本・先進国・新興国の配分比を決められる世界経済インデックスファンドなど様々なバランスファンドがありますし、新興国には投資したくない方であれば、野村6資産均等バランスなども選択肢になりえます。
自分に適した資産配分で投資したいなら
ここまで、様々な資産配分のバランスファンドを見てきましたが、「どの資産配分にして良いわからない」また「自分にあったオーダーメイド」の資産配分で投資したいという方は、ロボアドバイザーによる運用がオススメです。
ロボアドバイザーは、いくつかの質問に答えるだけで、その人にあった資産配分を無料で提示してくれます。また、信託報酬のように手数料を払えば、その資産配分に合わせて、購入や積立、リバランスなどをロボットが一括で行ってくれます。
そのため、お忙しいビジネスパーソンの方や投資に時間をかけらないけど、自分にあった分散投資を行いたいという方に、オススメです。
ロボアドバイザーには、以下のような様々なサービスがありますが、おすすめなものは「ウェルスナビ」です。
名称 | 種類 | 手数料 | 自動 積立 | 自動税金 最適化 |
---|---|---|---|---|
ウェルスナビ | 投資一任型 | 手数料は預かり資産の1% (現金部分を除く、年率・税込1.1%) 3000万円を超える部分は0.5% (現金部分を除く、年率・税込0.55%) | ○ | ○ |
楽ラップ | 投資一任型 | 0.99% | ○ | × |
テオ | 投資一任型 | 1.08% | ○ | × |
ダイワ ファンドラップ | 投資一任型 | 1.42% | ○ | × |
マネラップ | 投資一任型 | 0.99% | × | × |
投信工房 | アドバイス型 | 0.38% | × | × |
投信ロボ | アドバイス型 | – | × | × |
スマートフォリオ | アドバイス型 | – | × | × |
サービス手数料や信託報酬などのコストは楽ラップ・テオと変わりませんが、他サービスにない「自動税金最適化(DeTAX)」により、実質的な手数料を大幅に下げられる点が、最大の魅力です。
手数料は、投資への確実なマイナスリターンとなるため、ウェルスナビのように手数料の安い商品を選ぶことが、投資パフォーマンスの向上に重要です。
まとめ・評価
本ファンドのデータをまとめると、以下のようになっています。なんといっても、最大の特徴は手数料の安さです。年率0.22%と超低コストで世界の様々な資産に分散投資を行うことができます。
- 資産配分:国内と先進国の株式・債券・REIT、および新興国の株式・債券(計8資産)
- 購入手数料:無料
- 信託報酬(税抜):年率0.22%(その他諸経費を含む実質コスト:初回決算待ち)
- 売買単位:1万円から1円単位(SBI証券なら最低100円から)
- 決算:年1回(6月25日、休日の場合、翌営業日)
- 償還日:無期限(設定日:2017年8月16日)
- 信託財産留保額:無し
また、三菱UFJ国際投信から出ている純資産の推移をみると、下図のように右肩あがりで推移しているため、順調にファンドへ資産が入ってきていることがわかります。
引用:三菱UFJ国際投信
ファンドの純資産が減る(資金が流出する)場合、不安定な運用となってしまうので、現在の純資産は極めて健全な推移と言えます。
お得な購入先(SBI証券?楽天証券?)
つみたて8資産均等バランスは、以下の金融機関で購入可能です。
参照元:三菱UFJ国際投信
ポイント還元が高い「SBI証券」がお得
購入手数料は無料なので、どこで本ファンドを購入しても差がつきません。しかし、各ネット証券で行われている「ポイント還元プログラム」の違いがあります。
ポイント還元プログラムとは、投資信託(ファンド)の保有額に応じてポイント還元されるサービスです。
ポイントは、現金や電子マネーへの交換、またファンドの購入に利用可能なため、ポイント還元率の高いネット証券で、お得にファンドを保有することができます。
以下の表は、ネット証券のポイントプログラムの比較を行ったものです。結論から言うと、SBI証券の投信マイレージが還元率が良く利便性が高いと言えます。
証券会社 | 還元率 | 特徴 |
---|---|---|
SBI証券 | 年率0.1% (最大:年率0.24%) | 保有額1,000万円以上で還元率2倍 一部ファンドは年率0.05%の還元率 |
SMBC日興証券 | キャンペーンで ANAマイルやdポイント | ANA:最大6万マイルdポイント:最大1万pt⇒ キャンペーン詳細 |
楽天証券 | 残高10万円毎に月4ポイント (最大:年率0.048%) | ポイント除外ファンドが少ない 還元率は少ない |
マネックス証券 | 月平均保有額の年率0.08% (最大:年率0.08%) | 低コストのインデックスファンドはポイント除外 |
auカブコム証券 | 月平均保有額100万円につき 1ポイント (最大:年率0.24%) | 月平均保有額が3000万円以上でポイント2倍 多数のポイント集計除外ファンド |
低コストインデックスファンドの場合、auカブコム証券・マネックス証券はほぼ全ての商品がポイント付与対象外となるので候補から外れます。
また、楽天証券は還元率が最大0.048%と低いので、SBI証券(ポイント還元率:0.05%〜0.20%)での購入・保有がお得になります。
また、SBI証券はポイント還元プログラムで付与される「Tポイント」を投資信託の購入に充てられ事も可能です。
毎月自動積立を設定するなら「楽天証券」もお得
毎月の自動積立を設定するならSBI証券よりも楽天証券の方がお得です。
その理由は、楽天証券の場合、自動積立の決済手段に「楽天カード」を利用することで、積立額(支払い額)の1%分がポイント還元されるためです。
自動積立とは、毎月の決まった日(例:月末・毎月12日など)に自動で決まった額を買付するサービスです。銘柄(投資信託)・積立日・積立金額の3つを最初に決めれば、あとは自動で毎月定額の買い付けが行われます。
楽天証券の取引や楽天カードで貯めた貯めた楽天ポイントは、楽天市場でのお買い物や楽天サービスの決済に1pt → 1円として利用できるため、楽天カードで積立ことで無条件で1%分の投資利益を得ることができます。
また、楽天ポイントは、楽天市場での買い物だけでなく、投資信託の購入にも利用することができるので、積立の楽天カード決済で貯まったポイントを投信の再投資に当てることで、さらに運用効率を上げることができます。
本サイトでの楽天証券の最新キャンペーンの解説は、以下をご参考ください。