SPDR S&P500 ETF(1557)は、アメリカの主要企業に投資することを目的としたETFです。最大の魅力は、信託報酬の安さ(年率0.0945%)と売買手数料です。ETFでありながらauカブコム証券であれば手数料無料(フリーETF)で取引が行えます。
本ページでは、SPDR S&P500 ETF(証券コード:1557)の特徴や構成銘柄、手数料、また他ETFとの比較、さらにETFの少し複雑な分配金の税金などについても解説していきます。
SPDR S&P500 ETF(1557)とは?
SPDR S&P500 ETF(1557)は、米国株式市場への投資を目的としたETFです。S&P500をベンチマークしており、アップルやマイクロソフトなど米国の500銘柄から構成されています。フリーETFの1つで、手数料の安さが魅力です。
コスト:売買手数料・信託報酬
本ETFの売買手数料は、通常国内株式同様の売買手数料がかかりますが、auカブコム証券であれば、売買手数料無料で取引できます。また、ETF保有時にかかる手数料「信託報酬」は、年率0.0945%(税抜)と0.1%を切る超低コストとなっています。
SPDR S&P500 ETF(1557)の手数料一覧:
項目 | 手数料が発生する タイミング | 手数料(税抜) |
---|---|---|
売買手数料 | ETF売買時 | 国内株式同様の手数料 *auカブコム証券なら無料(フリーETF) |
信託報酬 | ETF保有時 | 年率0.0945% |
分配金(配当金)とその税金
本ETFの決算は年4回(3月・6月・9月・12月)です。直近1年の分配金は、下表のように推移しています。直近の分配金は、1口あたり約1.33ドルとなっています。本ETFは、フリーETFになので、分配金の再投資もやりやすい点が特徴です。
SPDR S&P500 ETF(1557)の分配金の推移:
基準日 | 分配金[米ドル] (1口あたり) |
---|---|
2016年12月 | 1.33 |
2016年9月 | 1.08 |
2016年6月 | 1.08 |
2016年3月 | 1.05 |
また、本ETFは米国籍ETF(米国で運用されているETFが国内株式市場に上場している)なので、配当に対して米国で10%が課税されています。そのうえで、国内でも分配金に対して20%課税されています。
このように、日米で二重課税されているので、米国課税分は外国税額控除によって、確定申告時に国内の所得税の一部から還付することができます。本ETFを利用している方は、覚えておくと良いでしょう。
パフォーマンス・利回り
これまでの本ETFのパフォーマンスは、以下のようになっています。トランプ大統領の就任以降、堅調に推移している米国株式市場を受け、良好なパフォーマンスです。
期間(直近) | パフォーマンス |
---|---|
1ヶ月 | 3.96% |
年初来 | 5.92% |
1年 | 24.76% |
3年 | 10.51% |
5年 | 13.85% |
10年 | 7.51% |
設定来 | 9.28% |
構成銘柄(米国株)の比率は?
次に、本ETFにどのような銘柄が組み込まれているか見ていきます。本ETFは、米国の代表的な株価指数「S&P500」をベンチマークとしており、約500銘柄から構成されています。構成銘柄の上位10銘柄の構成比率は、以下のようになっています。
SPDR S&P500ETF(1557)の構成銘柄比率:
銘柄 | 構成比 | 業種(セクター) |
---|---|---|
アップル | 3.21% | テクノロジー |
マイクロソフト | 2.51% | テクノロジー |
エクソン・モービル | 1.94% | エネルギー |
ジョンソン&ジョンソン | 1.63% | ヘルスケア |
バークシャー・ハサウェイ | 1.61% | 金融 |
JPモルガン・チェース | 1.60% | 金融 |
アマゾン | 1.53% | 消費者サービス |
ゼネラル・エレクトリック(GE) | 1.45% | 資本財 |
1.40% | 情報技術 | |
AT&T | 1.36% | 電気通信 |
アップルやマイクロソフト、アマゾンなど全世界でも有名な企業が多く組み込まれています。また、バフェット氏率いるバークシャーもランクインしています。本ファンドを利用することで、有名経営者の企業や米国のグローバル企業に分散投資が行えることがわかります。
S&P500の構成全銘柄は、以下をご参照ください。
https://money-laboratory-ryoma.net/sp500/
米国株ETFの比較
下表は、米国株式市場を投資対象とする低コストETFの手数料を比較した表です。本ETFの他にも国内ではなく米国ETFのiシェアーズS&P500ETF(IVV)やバンガード・S&P500ETF(VOO)等があります。本ETFは国内ETFの中では最安コストとなっています。さらに、売買手数料無料なので、初期コストも抑えることができます。
銘柄名(コード・ティッカー) | 信託報酬 (経費率) | ベンチマーク | 種類 |
---|---|---|---|
バンガード・S&P500ETF(VOO) | 0.03% | S&P500 | 米国ETF |
バンガード・トータル・ストック・ マーケットETF(VTI) | 0.03% | CRSP USトータル・ マーケット・インデックス | 米国ETF |
iシェアーズS&P500ETF(IVV) | 0.04% | S&P500 | 米国ETF |
SPDR S&P500 ETF(1557) | 0.095% | S&P500 | 国内ETF |
UBS ETF米国株(1393) | 0.14% | MSCI米国インデックス | 国内ETF |
Simple-X NYダウ・ジョーンズ・ インデックス上場投信(1679) | 0.15% | NYダウ | 国内ETF |
上場インデックスファンド米国株式 (1547) | 0.16% | S&P500 | 国内ETF |
⇒ 米国・アメリカ株が投資対象のETFやインデックスファンドの比較・一覧
信託報酬などの投資コストは、我々投資家への確実なマイナスリターンとなり、投資パフォーマンスを悪化させます。そのため、本ファンドのように、コストの安いファンドを選ぶことが、パフォーマンス向上のために重要です。
ただし、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)やバンガードS&P500ETF(VOO)等の超低コストのバンガードETFがありますが、これらは米国株式市場に上場するETFなので、国内ETFが良い方は、本ETFが良いでしょう。
自動積立・分配金の再投資がしたい場合
ETFの場合、購入時の注文を株価ベースで行なわなくてはいけなかったり、分配金の再投資を自分でやらなくてはいけない等、少々面倒な部分があります。
そこで、便利なのがインデックスファンドです。分配金の自動再投資や自動積立、金額ベースでのファンドの購入などを行なうことができます。下表は、米国株市場への投資を目的としたインデックスファンドの手数料比較表です。
ファンド名 | 信託報酬(税抜) | ベンチマーク |
---|---|---|
SBI・バンガード・S&P500インデックスファンド | 0.09264% | S&P500 |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 0.16% | S&P500 |
楽天・全米株式インデックス・ ファンド | 0.17% | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
iFree S&P500インデックス | 0.225% | S&P500 |
iFree NYダウインデックス | 0.225% | NYダウ |
たわらノーロードNYダウ | 0.225% | NYダウ |
米国株式インデックス・ファンド | 0.45% | S&P500 |
SMTダウジョーンズ・インデックス・オープン | 0.50% | NYダウ |
SMT米国株配当貴族インデックス・オープン | 0.55% | S&P500配当貴族指数 |
野村インデックスファンド・米国株式配当貴族 | 0.50% | S&P500配当貴族指数 |
i-mizuho米国株式インデックス | 0.57% | S&P500 |
eMAXIS NYダウインデックス | 0.60% | NYダウ |
⇒ S&P500型投資信託(インデックスファンド・ETF)の比較・一覧|おすすめ銘柄やお得な買い方
購入手数料は全て無料ですが、ファンド保有時かかる手数料「信託報酬」が若干高めです。ただ、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は十分安く、金額ベースの購入や小額自動積立など使い勝手も良いので、これらを選んでも良いでしょう。
インデックスファンドとETFの比較は、以下をご参照ください。
https://money-laboratory-ryoma.net/indexfund-vs-etf/
分散性を高めたい場合
本ETFの投資対象は米国株式市場のみですが、米国だけでなくヨーロッパや太平洋地域の株式に広く分散投資を行いたい方は、MAXIS海外株式(MSCIコクサイ)上場投信(1550)が注目です。信託報酬0.25%で、本ETF同様、auカブコム証券で売買手数料無料で取引ができます。
だたし、ニッセイ外国株式インデックスファンドやiFree外国株式インデックスなどのインデックスファンドも、信託報酬0.2%台で米国を含む20カ国以上の先進国株式市場へ分散投資が行えます。
また、円高・円安など為替変動リスクを抑えたい方は、たわらノーロード先進国株式(為替ヘッジあり)も選択肢の1つになるかもしれません。
先進国株式市場を投資対象としてファンドの比較・一覧は、以下をご参照ください。
https://money-laboratory-ryoma.net/developed-country-stock-etf-and-indexfunds/
まとめ・評価
本ETFのデータをまとめると、以下のようになっています。年率0.1%以下の手数料で米国のグローバル企業に投資を行うことができます。また、auカブコム証券であれば手数料無料(フリーETF)で取引できる点が魅力です。
[box02 title=”SPDR S&P500ETF(1557)のデータ・まとめ”]
- ベンチマーク:S&P500
- 売買手数料:auカブコム証券なら売買手数料無料
- 信託報酬(税抜):年率0.0945%
- 決算:年4回(3月・6月・9月・12月)
- 償還日:無期限(設定日:1993年1月22日)
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購入先は迷わずauカブコム証券で!
本ETFは、通常、国内株式を売買する時と同様の売買手数料がかかります。しかし、auカブコム証券であれば、無条件で売買手数料が無料(フリーETF)になります。
そのため、本ETFを取引する場合、auカブコム証券がオススメです。私自身も株式売買手数料のフリーETFのため、auカブコム証券の口座を開設しました。
auカブコム証券は、フリーETFの他にも、投資信託の品揃えやIPOが完全平等抽選であるなどなど、様々なメリットがあります。口座開設費・維持費は無料ですので、口座を持っていない方は、この機会に口座を開設してみると良いかもしれません。
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本サイトでのauカブコム証券の評価や解説は、以下をご参照ください。