eMAXIS slimバランスシリーズとは、国内・海外(先進国・新興国)の株式・債券に低コスト分散投資ができるバランスファンドシリーズです。
個人の運用スタイルに応じて、様々なファンドを選べる点が特徴です。
eMAXIS slimバランスシリーズとは?
eMAXISバランスシリーズは、三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)が運用するバランス型のインデックスファンドシリーズです。
日本・海外(先進国・新興国)の株式や債券、不動産など様々な資産クラスに分散投資が行えます。
各資産クラスは、下表にまとめたような、指数(インデックス)に連動しています。
資産クラス | ベンチマーク |
---|---|
国内株式 | TOPIX(東証株価指数) |
国内債券 | NOMURA-BPI指数 |
先進国株式 | MSCIコクサイ |
先進国債券 | シティ世界国債インデックス |
新興国株式 | MSCIエマージング・マーケット・インデックス |
新興国債券 | JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド |
eMAXISバランスシリーズのファンド一覧
eMAXISバランスシリーズのファンドの内容を見ていきます。
下表は、各ファンドの信託報酬(ファンド保有時にかかる手数料)と各ファンドの資産配分をまとめたものです。
株式や債券、不動産投資信託(REIT)の比率に応じて、4種類のファンドが選べます。
ファンド名 | 信託報酬 | 特徴・資産クラス |
---|---|---|
eMAXIS債券バランス(2資産均等型) | 0.40% | 国内外の債券、計2資産を均等配分(外国債券はヘッジ付き) |
eMAXISバランス(4資産均等型) | 0.50% | 国内株式・債券、海外株式、債券の計4資産を均等配分 |
eMAXISバランス(8資産均等型) | 0.50% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
eMAXISバランス(波乗り型) | 0.50% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産、およびトレンドフォロー |
債券の比率が高いファンドは、信託報酬が若干安くなっています。
以下、各ファンドについて詳しく解説していきます。
eMAXISバランス(8資産均等型)とは?
eMAXISバランス(8資産均等型)は、国内外の株式・債券・不動産、計8資産への分散投資を目的としたバランスファンドです。
下表の資産配分が示すように、それぞれの資産へ均等に12.5%ずつ配分されています。
投資クラス | 配分比 | ベンチマーク |
---|---|---|
国内株式 | 12.5% | TOPIX(東証株価指数) |
国内債券 | 12.5% | NOMURA-BPI指数 |
先進国株式 | 12.5% | MSCIコクサイ |
外国債券 | 12.5% | シティ世界国債インデックス(除く日本) |
新興国株式 | 12.5% | FTSE RAFIエマージングインデックス |
新興国債券 | 12.5% | JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド |
国内REIT | 12.5% | 東証REIT指数 |
外国REIT | 12.5% | S&P先進国REIT指数(除く日本) |
以下、本ファンドの手数料や組み入れ資産の構成比率・特徴、またお得な購入・保有方法などを見ていきます。
eMAXISバランス(8資産均等型)の購入手数料・信託報酬(実質コスト)
購入・売約時にかかる手数料は無料です。また、ファンド保有時にかかる信託報酬は0.50%となっています。
項目 | 手数料が発生する タイミング | 手数料(税抜) |
---|---|---|
購入手数料 | ファンド購入時 | 無料 |
信託財産留保額 | ファンド売却時 | 売却額の0.15% |
信託報酬 | ファンド保有時 | 年率0.50% |
実質コスト(信託報酬+保管費用など)は、年率0.56%(税抜)です。
信託報酬0.50%との乖離が若干多い印象です。余分なコストとしては、保管費用が多いので、新興国など海外資産が多いため余分なコストがかかっていると考えられます。
実際の資産配分(ポートフォリオ)は?
次に最新の資産配分(ポートフォリオ)状況を見ていきます。基本構成は既に解説しましたが、各株式市場の動向やファンドの新規購入・解約などにより、微妙に基本構成からはズレてきます。
投資クラス | 配分比 |
---|---|
国内株式 | 12.46% |
国内債券 | 11.56% |
国内REIT | 12.52% |
先進国株式 | 12.49% |
先進国債券 | 12.52% |
外国REIT | 12.65% |
新興国株式 | 12.26% |
新興国債券 | 12.51% |
現金など | 1.04% |
構成国(通貨)の比率は?
次に、本ファンドを構成する通貨の構成比率を見ていきます。通貨の構成比率を見ることで、為替変動リスクがどの程度あるか?を確認できますし、構成国にどのような国や地域があるのかも確認できます。
通貨 | 比率 |
---|---|
日本円 | 37.30% |
米ドル | 24.54% |
ユーロ | 7.75% |
香港ドル | 3.26% |
英ポンド | 2.55% |
その他 | 24.62% |
日本円の割合が最も多く、ついで米ドルの比率が高くなっています。先進国の株式・債券・REITにおけるアメリカの比率が高いためです。
分配金・利回り
本ファンドの決算は年1回(1月)行われます。これまで分配金の発生はありません。
分配金が出てしまうと、分配金への課税分(約20%)投資パフォーマンスが悪化するので、ファンド内への再投資が、我々ファンド購入者には嬉しいですね。
長期投資を行う場合、効率的な資産運用のため、分配金が出た場合でもファンドへ再投資することが重要です。SBI証券など証券会社の注文時に「分配金再投資コース」を選ぶことで、自動再投資ができます。
また、これまでの本ファンドのパフォーマンスは、以下のようになっています。債券が半分入っているため、株式のみのファンドと比較すると、比較的安定した値動きとなっている印象です。
銘柄 | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
1ヶ月 | -0.99% | -1.07% |
3ヶ月 | -0.25% | -0.46% |
6ヶ月 | -1.68% | -1.86% |
1年 | 4.52% | 4.23% |
3年 | 1.99% | 1.77% |
設定来 | 93.04% | 92.02% |
ちなみに、ファンドのパフォーマンスがベンチマークを上回っている理由は、ファンドのパフォーマンスに分配金が含まれるのに対し、ベンチマークには配当などが含まれないためと考えられます。
つみたてNISAでも運用可能
本ファンドは、小額非課税制度「つみたてNISA」でも運用可能です。
非課税期間が現行NISAと比べて4倍の20年間となるので、本ファンドの積立を長期投資で行なう方には、嬉しい新制度です。
他ファンドとの比較
次に、本ファンドと他のバランスファンドの資産配分や手数料を比較していきます。以下の表からわかるように、本ファンドは、バランスファンドの中では、手数料が安い部類になります。
ファンド名 | 信託報酬(税抜) | 資産配分 |
---|---|---|
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型) | 0.142% | 日本株・先進国株・新興国株の計3資産を均等配分(各33.3%) |
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 0.16% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
つみたてバランスファンド | 0.195% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産(均等配分では無い) |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) | 0.209% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド | 0.21% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国株式の計7資産 |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 0.219% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券の計4資産を均等(25%づつ)配分 |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型) | 0.219% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REITの計6資産を均等(16.6%づつ)配分 |
野村6資産均等バランス | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REITの計6資産を均等(16.6%づつ)配分 |
つみたて8資産均等バランス | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
つみたて4資産均等バランス | 0.22% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券の計4資産を均等(25%づつ)配分 |
たわらノーロードバランス(8資産均等型) | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
iFree 8資産バランス | 0.23% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
世界経済インデックスファンド | 0.50% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国の株式、債券の計6資産をGDPベースで配分(株式・債券は50%ずつ) |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.69% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国株式の計5資産を時価総額ベースで配分(株式・債券は50%ずつ) |
eMAXISバランス(8資産均等型) | 0.50% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
ただし、8資産均等型のバランスファンドとしては、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の方が安いので、均等配分が良い方は、このファンドがオススメです。
まとめ・評価
本ファンドのデータをまとめると、以下のようになっています。年率0.50%で、国内外の株式・債券・不動産市場に分散投資が行えます。
ただし、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)と比べると、手数料が高めです。
- 資産配分:国内と先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式・債券(計8資産)
- 購入手数料:無料
- 信託報酬(税抜):年率0.50%(実質コスト:0.56%)
- 売買単位:100円から1円単位
- 決算:年1回(1月26日、休日の場合、翌営業日)
- 償還日:無期限(設定日:(2011年10月31日)
- 信託財産留保額:無し
また、三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)から出ている純資産の推移をみると、下図のように右肩あがりで推移しているため、順調にファンドへ資産が入ってきていることがわかります。
ファンドの純資産が減る(資金が流出する)場合、不安定な運用となってしまうので、現在の純資産は極めて健全な推移と言えます。
eMAXISバランス(4資産均等型)
eMAXISバランス(4資産均等型)は、国内外の株式・債券、計4資産への分散投資を目的としたバランスファンドです。
下表の資産配分が示すように、国内の株式・債券、先進国の株式・債券へ25%ずつ配分されています。
投資クラス | 配分比 | ベンチマーク |
---|---|---|
国内株式 | 25% | TOPIX |
国内債券 | 25% | NOMURA-BPI指数 |
先進国株式 | 25% | MSCIコクサイ |
先進国債券 | 25% | シティ世界国債インデックス(除く日本) |
以下、本ファンドの手数料や組み入れ資産の構成比率・特徴、またお得な購入・保有方法などを見ていきます。(以下の表や数値は三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)のデータを参照)
購入手数料・信託報酬(実質コスト)
購入・売約時にかかる手数料は無料です。また、ファンド保有時にかかる信託報酬は0.50%となっています。
項目 | 手数料が発生する タイミング | 手数料(税抜) |
---|---|---|
購入手数料 | ファンド購入時 | 無料 |
信託財産留保額 | ファンド売却時 | 無料 |
信託報酬 | ファンド保有時 | 年率0.50% |
実質コスト(信託報酬+保管費用など)は、年率0.53%(税抜)です。
海外の資産や株式の配分がそれなりにあるためか、信託報酬0.50%との乖離が若干多い印象です。
構成国・通過の比率
次に、本ファンドの組み入れ構成国や通貨の構成比率を見ていきます。
本ファンドは、国内株式と債券で約半分を占めているので、構成国や通貨では日本の割合が高くなっています。
次いで、先進国の中で市場規模の大きい米国や米国ドルの割合が高い点が特徴です。
国名 | 構成比率 |
---|---|
日本 | 49.77% |
アメリカ | 27.51% |
イギリス | 3.64% |
フランス | 3.54% |
ドイツ | 2.78% |
イタリア | 2.60% |
スペイン | 1.76% |
カナダ | 1.46% |
オーストラリア | 1.28% |
その他 | 0.94% |
国名 | 構成比率 |
---|---|
日本円 | 49.14% |
米ドル | 28.02% |
ユーロ | 13.25% |
英ポンド | 3.69% |
カナダ・ドル | 1.50% |
その他 | 4.40% |
分配金・利回り
本ファンドの決算は年1回(1月)行われます。これまで分配金の発生はありません。分配金が出てしまうと、分配金への課税分(約20%)投資パフォーマンスが悪化するので、ファンド内への再投資が、我々ファンド購入者には嬉しいですね。
また、これまでの本ファンドのパフォーマンスは、以下のようになっています。債券が半分入っているため、株式のみのファンドと比較すると、比較的安定した値動きとなっている印象です。
銘柄 | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
1ヶ月 | 0.75% | 0.64% |
3ヶ月 | 1.42% | 1.18% |
6ヶ月 | 8.33% | 8.13% |
1年 | 7.03% | 6.52% |
3年 | – | – |
設定来 | 4.77% | 4.12% |
ちなみに、ファンドのパフォーマンスがベンチマークを上回っている理由は、ファンドのパフォーマンスに分配金が含まれるのに対し、ベンチマークには配当などが含まれないためと考えられます。
積立NISA(つみたてニーサ)でも運用可能
本ファンドは、小額非課税制度「つみたてNISA」でも運用可能です。
非課税期間が現行NISAと比べて4倍の20年間となるので、本ファンドの積立を長期投資で行なう方には、嬉しい新制度です。
バランスファンドの比較
次に、本ファンドとその他のバランスファンドの資産配分や手数料を比較していきます。
下表に、バランスファンドの中でも、本ファンド同様、株式と債券の比率が同程度のバランスファンドの手数料と資産配分をまとめました。
ファンド名 | 信託報酬(税抜) | 資産配分 |
---|---|---|
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 0.219% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券の計4資産を均等(25%づつ)配分 |
野村6資産均等バランス | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REITの計6資産を均等(16.6%づつ)配分 |
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
iFree 8資産バランス | 0.23% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
三井住友・DC年金バランス50(標準型) | 0.23% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券(株式・債券が均等配分) |
eMAXIS最適化バランス(マイミッドフィルダー) | 0.50% | 国内・先進国・新興国の株式・債券リートの計8資産をリスク12%になるよう配分 |
eMAXISバランス(4資産均等型) | 0.50% | |
eMAXISバランス(8資産均等型) | 0.50% | 日本債券、ヘッジ付き先進国債券を50%ずつ |
世界経済インデックスファンド | 0.50% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国の株式、債券の計6資産をGDPベースで配分(株式・債券は半分ずつ) |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.69% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国株式の計5資産を時価総額ベースで配分(株式・債券は50%ずつ) |
手数料を見ると、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)のコストが安いことがわかります。
ただし、バランスファンドの場合、個人個人の運用スタイルやリスク許容度にあったファンドの購入が大前提となります。本ファンドの場合は、国内債券の割合が高く、他ファンドと比べると、リスクが相対的に低く安定した運用を行いたい向きの商品となっています。
また、より低コストで国内の株式・債券、外国の株式・債券を運用したい場合、以下4つのファンドを組み合わせることで、年率0.1%台で運用が行えます。
そのため、複数本ファンドを管理する手間を惜しまない方は、以下のファンドの組み合わせの方が、手数料分お得です。
まとめ・評価
本ファンドのデータをまとめると、以下のようになっています。
年率0.50%で、国内外の株式・債券市場に分散投資が行えます。ただし、ニッセイ・インデックスバランスファンドの各資産クラスのファンドを組み合わせ方が、手数料的にお得になります。
- 資産配分:国内と先進国の株式・債券(計4資産)
- 購入手数料:無料
- 信託報酬(税抜):年率0.50%(その他諸経費を含む実質コスト:0.53%)
- 売買単位:100円から1円単位
- 決算:年1回(1月26日、休日の場合、翌営業日)
- 償還日:無期限(設定日:2015年8月27日)
- 信託財産留保額:無し
eMAXISバランス(2資産均等型)とは?
eMAXISバランス(2資産均等型)とは、国内・外国の債券、計2資産への分散投資を目的としたバランスファンドです。
下表の資産配分が示すように、国内債券と為替ヘッジ付き先進国債券を50%ずつ組み入れています。
投資クラス | 配分比 | ベンチマーク |
---|---|---|
国内債券 | 50% | NOMURA-BPI指数 |
先進国債券 (ベッジ付き) | 50% | シティ世界国債インデックス (除く日本) |
以下、本ファンドの手数料や組み入れ資産の構成比率・特徴、またお得な購入・保有方法などを見ていきます。(以下の表や数値は三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)のデータを参照)
購入手数料・信託報酬(実質コスト)
購入・売約時にかかる手数料は無料です。また、ファンド保有時にかかる信託報酬は0.40%となっています。
項目 | 手数料が発生する タイミング | 手数料(税抜) |
---|---|---|
購入手数料 | ファンド購入時 | 無料 |
信託財産留保額 | ファンド売却時 | 無料 |
信託報酬 | ファンド保有時 | 年率0.40% |
実質コスト(信託報酬+保管費用など)は、年率0.41%(税抜)です。国内債券が中心ということもあってか、信託報酬0.40%との乖離が非常に少なくなっています。
構成国・通貨の比率
次に、本ファンドの組み入れ構成国や通貨の構成比率を見ていきます。
本ファンドは、国内債券が約半分を占めているので、構成国では日本の割合が高くなっています。次いで、先進国の中で市場規模の大きい米国の割合が高くなっています。
国名 | 構成比率 |
---|---|
日本 | 49.66% |
アメリカ | 22.37% |
フランス | 5.00% |
イタリア | 4.73% |
イギリス | 3.69% |
ドイツ | 3.63% |
スペイン | 2.80% |
ベルギー | 1.27% |
オランダ | 1.16% |
オーストラリア | 1.06% |
その他 | 4.63% |
下表の構成通貨比率では、日本円の割合が圧倒的となっています。国内債券が50%程度組み入れられているほか、先進国債券の為替ヘッジ分が日本円となっているためです。
国名 | 構成比率 |
---|---|
日本円 | 99.72% |
米ドル | 0.17% |
ユーロ | 0.08% |
カナダ・ドル | 0.01% |
英ポンド | 0.01% |
その他 | 0.01% |
分配金・利回り
本ファンドの決算は年1回(1月)行われます。これまで分配金の発生はありません。分配金が出てしまうと、分配金への課税分(約20%)投資パフォーマンスが悪化するので、ファンド内への再投資が、我々ファンド購入者には嬉しいですね。
また、これまでの本ファンドのパフォーマンスは、以下のようになっています。債券が半分入っているため、株式のみのファンドと比較すると、比較的安定した値動きとなっている印象です。
銘柄 | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
1ヶ月 | 0.48% | 0.51% |
3ヶ月 | 0.89% | 1.02% |
6ヶ月 | -1.62% | -1.39% |
1年 | -1.45% | -1.00% |
3年 | – | – |
設定来 | 2.38% | 3.25% |
ちなみに、ファンドのパフォーマンスがベンチマークより悪い理由は、ファンドのパフォーマンスは信託報酬が引かれた後の結果になっているためです。手数料の重要性がわかりますね。
バランスファンドの比較
次に、本ファンドとその他のバランスファンドの資産配分や手数料を比較していきます。下表に、バランスファンドの中でも、本ファンド同様、株式よりも債券の比率が高いファンドの手数料と資産配分をまとめました。
ファンド名 | 信託報酬(税抜) | 資産配分 |
---|---|---|
三井住友・DC年金バランスゼロ(債券型) | 0.22% | 日本債券・先進国債券・現金などを75%・20%・5% |
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 0.22% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
iFree 8資産バランス | 0.23% | 国内の株式・債券・REIT、先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式、債券の計8資産を均等(12.5%づつ)配分 |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 0.34% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券の計4資産を均等(25%づつ)配分 |
eMAXIS債券バランス(2資産均等型) | 0.40% | 日本債券、ヘッジ付き先進国債券を50%ずつ |
eMAXIS最適化バランス(マイゴールキーパー) | 0.50% | 国内・先進国の株式・リート計6資産をリスク6%になるよう配分 |
eMAXIS最適化バランス(マイディフェンダー) | 0.50 | 国内・先進国・新興国の株式・債券リートの計8資産をリスク6%になるよう配分 |
世界経済インデックスファンド(債券シフト型) | 0.45% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国の株式、債券の計6資産をGDPベースで配分(株式・債券は25%・75%ずつ) |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.69% | 国内の株式・債券、先進国の株式・債券、新興国株式の計5資産を時価総額ベースで配分(株式・債券は50%ずつ) |
手数料を見ると、三井住友・DC年金バランスゼロ(債券型)や三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)のコストが安いことがわかります。ただし、バランスファンドの場合、個人個人の運用スタイルやリスク許容度にあったファンドの購入が大前提となります。本ファンドの場合は、国内債券の割合が高く、他ファンドと比べると、リスクが相対的に低く安定した運用を行いたい向きの商品となっています。
また、より低コストで国内債券・外国債券を運用したい場合、ニッセイ国内債券インデックスファンドとニッセイ外国債券インデックスファンドを組み合わせることで、信託報酬0.1%台で運用が行えます。ファンドを複数もっても良い方には、良い選択肢となります。
まとめ・評価
本ファンドのデータをまとめると、以下のようになっています。年率0.40%で、為替変動リスクを抑えて、国内外の債券市場に分散投資が行えます。
ただし、ニッセイインデックスシリーズの各資産クラスのファンドを組み合わせ方が、手数料的にお得になります。
- 資産配分:国内と先進国の債券(計2資産)
- 購入手数料:無料
- 信託報酬(税抜):年率0.40%(その他諸経費を含む実質コスト:0.41%)
- 売買単位:1万円から1円単位
- 決算:年1回(1月26日、休日の場合、翌営業日)
- 償還日:無期限(設定日:2015年8月27日)
- 信託財産留保額:無し
eMAXISバランス(波乗り型)とは?
eMAXISバランス(波乗り型)とは、国内外の株式・債券・不動産、計8資産への分散投資を目的としたバランスファンドです。
ただし、均等型とは違い、下表のように、8資産それぞれの基本的な資産配分の他、トレンドフォロー戦略部分がある点が特徴です。
投資クラス | 配分比 | ベンチマーク |
---|---|---|
トレンドフォロー | 30% | 国内債券・国内株式・先進国株式・新興国株式 の4資産を機動的に配分 |
国内債券 | 5% | NOMURA-BPI指数 |
国内株式 | 5% | TOPIX(東証株価指数) |
新興国株式 | 5% | FTSE RAFIエマージングインデックス |
先進国株式 | 5% | MSCIコクサイ |
外国債券 | 12.5% | シティ世界国債インデックス(除く日本) |
新興国債券 | 12.5% | JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド |
国内REIT | 12.5% | 東証REIT指数 |
外国REIT | 12.5% | S&P先進国REIT指数(除く日本) |
トレンドフォロー部分は、市場動向に合わせて、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券の4資産の配分を調整しているようです。以下、本ファンドの手数料や組み入れ資産の構成比率・特徴、またお得な購入・保有方法などを見ていきます。(以下の表や数値は三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)のデータを参照)
購入手数料・信託報酬(実質コスト)
購入・売約時にかかる手数料は無料です。
また、ファンド保有時にかかる信託報酬は0.50%となっています。
項目 | 手数料が発生する タイミング | 手数料(税抜) |
---|---|---|
購入手数料 | ファンド購入時 | 無料 |
信託財産留保額 | ファンド売却時 | 売却額の0.15% |
信託報酬 | ファンド保有時 | 年率0.50% |
実質コスト(信託報酬+保管費用など)は、年率0.56%(税抜)です。信託報酬0.50%との乖離が若干多い印象です。余分なコストとしては、保管費用が多いので、新興国など海外資産が多いため余分なコストがかかっていると考えられます。
資産配分
次に、本ファンドの資産配分を見ていきます。
市場動向に応じて、トレンドフォロー内(国内債券・国内株式・先進国株式・新興国株式)の構成比率が変わりますが、直近では、下表のような構成比率となっています。
国名 | 構成比率 |
---|---|
国内株式 | 4.35% |
先進国株式 | 4.40% |
新興国株式 | 17.48% |
国内債券 | 19.39% |
先進国債券 | 12.54% |
新興国債券 | 12.49% |
国内リート | 12.31% |
先進国リート | 12.42% |
短期資産(現金など) | 4.62% |
組み入れ通貨の比率
次に、本ファンドの組み入れ通貨の比率を見ていきます。
本ファンドは、様々な資産が入っていますが、通貨別で見ると下表のような構成となっています。
直近では、日本の他、先進国の中で市場規模の大きい米国ドルの割合が高くなっています。
国名 | 構成比率 |
---|---|
日本円 | 38.41% |
米ドル | 20.27% |
ユーロ | 6.88% |
香港ドル | 3.91% |
韓国ウォン | 2.61% |
その他 | 27.91% |
分配金・利回り
本ファンドの決算は年1回(1月)行われます。これまで分配金の発生はありません。
分配金が出てしまうと、分配金への課税分(約20%)投資パフォーマンスが悪化するので、ファンド内への再投資が、我々ファンド購入者には嬉しいですね。
また、これまでの本ファンドのパフォーマンスは、以下のようになっています。参考指標(8資産の合成指数)よりもパフォーマンスが悪く、これまでの所、トレンドフォロー戦略は有効ではないように感じます。
銘柄 | ファンド | 参考指標 |
---|---|---|
1ヶ月 | -0.14% | 0.18% |
3ヶ月 | 1.21% | 1.28% |
6ヶ月 | 8.46% | 8.68% |
1年 | 5.16% | 6.40% |
3年 | 12.76% | 18.14% |
設定来 | 73.59% | 82.14% |
バランスファンドの比較
本ファンドは、バランスファンドの中でも、トレンドフォロー(順張り)型の投資ができるという点で、ユニークなファンドです。コストもeMAXISバランス(8資産均等型)と変わらないので、投資方針が合う方は、十分選択の余地があるファンドと言えそうです。
ただし、日本・先進国・新興国の株式や債券、不動産への一括投資を目的としたバランスファンドとしては、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)と比べてしまうと、「コストが高いなぁ」という印象もあります。
ただし、バランスファンドの場合、個人個人の運用スタイルやリスク許容度にあったファンドの購入が大前提となります。本ファンドの場合は、国内債券の割合が高く、他ファンドと比べると、リスクが相対的に低く安定した運用を行いたい向きの商品となっています。
まとめ・評価
本ファンドのデータをまとめると、以下のようになっています。年率0.50%で、順張り(トレンドフォロー)戦略を用いて、国内外の株式・債券・不動産市場に分散投資が行えます。
ただし、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)と比べると、手数料が高めです。
- 資産配分:国内と先進国の株式・債券・REIT、新興国の株式・債券(計8資産)
- 購入手数料:無料
- 信託報酬(税抜):年率0.50%(その他諸経費を含む実質コスト:0.56%)
- 売買単位:100円から1円単位
- 決算:年1回(1月26日、休日の場合、翌営業日)
- 償還日:無期限(設定日:2011年10月31日)
- 信託財産留保額:0.15%
お得な購入先(SBI証券?楽天証券?)
eMAXISのファンドシリーズは、SBI証券、SMBC日興証券、楽天証券、マネックス証券、岡三オンライン、auカブコム証券などのネット証券から購入可能です。
ポイント還元が高い「SBI証券」がお得
購入手数料は無料なので、どこで本ファンドを購入しても差がつきません。しかし、各ネット証券で行われている「ポイント還元プログラム」の違いがあります。
ポイント還元プログラムとは、投資信託(ファンド)の保有額に応じてポイント還元されるサービスです。
ポイントは、現金や電子マネーへの交換、またファンドの購入に利用可能なため、ポイント還元率の高いネット証券で、お得にファンドを保有することができます。
以下の表は、ネット証券のポイントプログラムの比較を行ったものです。結論から言うと、SBI証券の投信マイレージが還元率が良く利便性が高いと言えます。
証券会社 | 還元率 | 特徴 |
---|---|---|
SBI証券 | 年率0.1% (最大:年率0.24%) | 保有額1,000万円以上で還元率2倍 一部ファンドは年率0.05%の還元率 |
SMBC日興証券 | キャンペーンで ANAマイルやdポイント | ANA:最大6万マイルdポイント:最大1万pt⇒ キャンペーン詳細 |
楽天証券 | 残高10万円毎に月4ポイント (最大:年率0.048%) | ポイント除外ファンドが少ない 還元率は少ない |
マネックス証券 | 月平均保有額の年率0.08% (最大:年率0.08%) | 低コストのインデックスファンドはポイント除外 |
auカブコム証券 | 月平均保有額100万円につき 1ポイント (最大:年率0.24%) | 月平均保有額が3000万円以上でポイント2倍 多数のポイント集計除外ファンド |
低コストインデックスファンドの場合、auカブコム証券・マネックス証券はほぼ全ての商品がポイント付与対象外となるので候補から外れます。
また、楽天証券は還元率が最大0.048%と低いので、SBI証券(ポイント還元率:0.05%〜0.20%)での購入・保有がお得になります。
また、SBI証券はポイント還元プログラムで付与される「Tポイント」を投資信託の購入に充てられ事も可能です。
毎月自動積立を設定するなら「楽天証券」もお得
毎月の自動積立を設定するならSBI証券よりも楽天証券の方がお得です。
その理由は、楽天証券の場合、自動積立の決済手段に「楽天カード」を利用することで、積立額(支払い額)の1%分がポイント還元されるためです。
自動積立とは、毎月の決まった日(例:月末・毎月12日など)に自動で決まった額を買付するサービスです。銘柄(投資信託)・積立日・積立金額の3つを最初に決めれば、あとは自動で毎月定額の買い付けが行われます。
楽天証券の取引や楽天カードで貯めた貯めた楽天ポイントは、楽天市場でのお買い物や楽天サービスの決済に1pt → 1円として利用できるため、楽天カードで積立ことで無条件で1%分の投資利益を得ることができます。
また、楽天ポイントは、楽天市場での買い物だけでなく、投資信託の購入にも利用することができるので、積立の楽天カード決済で貯まったポイントを投信の再投資に当てることで、さらに運用効率を上げることができます。
本サイトでの楽天証券の最新キャンペーンの解説は、以下をご参考ください。